第二十一話 めでたし?

 この動画が公開されて間もなく悪戯目的で片腕のないマスコットが何通も届いた。

それらは後日人形供養で捨てるとして……。

明らかに一つだけ虹雨はこれだと気づいた古びたマスコットがあった。


「ねえ虹雨、宮野刑事からガンガン僕のところにも電話来てるけどあの動画まずかったかな」

「非通知にしておけ……ほとぼり冷めるまで。まぁ喫茶店にもくるだろうなぁ。その時は忙しくしていればいい」

「……なんか掲示板にあの女子高の寄付金を多く払っていたとある企業が手を引いたらしいって」

「それは知らん。それよりも……」

 とシラを切る虹雨の前に由貴の横にはベッタリと寄り添う渚が。さっきから気になってはいたが。


「お前ら、そういう関係か」

「そういう関係っ……て、その……」

 赤面する由貴、渚はベタ惚れだ。その密着からするとどこまで進んだ関係かは丸わかりである。


「それよりも早く学祭に向かうぞ」

「渚さんも一緒でいい? 喫茶店見に行きたいって」

「うん……行こー」

 カウンターにいるマスターも少し寂しそうな顔してたのだが目の前にいる虹雨はもっと2人の様子を見て呆れるが少し複雑な心があるようだ。

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(カクヨムコン10)最強で最高な二人 麻木香豆 @hacchi3dayo

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