いつもと違う@ramiaさんのお話も、息が詰まるほどに揺蕩って美しい。

いつもと、何か違う……。
そんな先生の物語は。

私は息を詰めて、読み始めました。




懸命に生きる男性の心残り、ひとつの恋。
ささやかな冒険を始めた男性の目の前に現れた、不思議な喫茶店。

一冊の本が。

指先一つ分の気持ちさえ伝えられずに。
思いのたけを埋火のように残したままに終わった。
初恋の只中にいる世界を、自分を映しだした。

それは、現実なのか、夢なのか、神様の戯れなのか。

でも。

今、自分が満足のいく人生を送っていたとしても。
送っていなかったとしても。
そんなチャンスがきたのなら。

今度は、手を伸ばさない訳には、いかなくって。
例え、悲しい結果が待ってたとしても、それでも指先を伸ばして。
そしてもし、自分の言葉で、顔いっぱいに笑うあの時のあなたが見れたら、と。


好きだったんだよ。
好きだったんだ。
大好き、だったんだ。


その一途な想いを胸に、あの頃へと溶け込んで駆け抜ける男性。

その結末は。

どうぞ、この先に。