夏休みの終わりにSNSで知り合ったフォロワーさんに会いに行く、四国のとある田舎町へ……わくわくしないわけがない。美しい景色とゆったりした時間、優しく穏やかな人々──けれども物語はそれで終わらない。こばるとさんの気持ちに色々と想像を掻き立てられます。高い筆力に先導されてするすると読み進めた先に待っていたのは、衝撃の展開でありながらも、胸に溶け込むようにすんなりと腑に落ちる展開。日曜の朝、思わず涙が溢れました。初夏~夏の終わりにぴったりな物語です。強くお勧めします。
SNSで出会ったミステリアスな女性に会いに行く。彼女は何者なのだろうかというところをフックに話が進みます。いずれこの物語も現代ドラマになってしまうかもしれませんが、SFとして読めますね。ストーリーにも仄かな驚きが仕込まれていて、上手です。不思議な読み味もあり、この世界観は好きでした。
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