数日遅れのHappy birthday Halloween

二髪ハル

1玉

10月のイベント。ハロインがあっという間に過ぎ去り11月4日金曜日の平日。

 俺、梅宮うめみや 涼太りょうたはあいも変わらずゲームをしていた。

 高校の2年生になってから一人暮らしをしたけど半年が経つんだな。としみじみに思いながら素材アイテムを回収していた。


 ドンドンドン!


 玄関の方からはやけにうるさくドアを叩く音が鳴り響いた。

 隣の家が間違えてドアを叩いているんだろう。

 数ヶ月前に一度だけカップルが入ってきてめんどくさいことがあったから開けないようにしていた。

 俺は気にしないでゲームに集中した。


 ドンドン!


 まだ鳴り響く。


「…………」 

 

 ん? 今度は収まったか。


 プルルッ! プルルッ!

「んっ?」

 音のなった方を振り向くと俺のスマホが鳴りだした。

 名前を見てみると知っている人だったため電話に出た。

「もしもし?」

『先輩! なんでドアを開けてくれないんですか〜?』

 めちゃくちゃ高い音質の声。俺の知っているやつ学校の後輩だ……。

「お前かよ」

 ドンドンと叩いていて近所迷惑だろうが。

『それよりも早く開けてくださいよ! 寒いんですから』

「いや、自分の部屋に行けよ。隣なんだから……」

 そう、この電話の主は俺の隣の住人だ。だから俺の部屋にわざわざ入れることはないだろう。

『お願いですよ先輩! じゃないと先輩の持っている[ぷるるん。お姉さんと三日間の生活]っていうエッチなDVDを燃やしますよ』

「脅迫じゃねぇか!」

 後輩が絶対に読まなさそうな教科書とか辞典のとかにある本棚の底に隠してあった秘蔵のコレクションなんでバレてんだチクショウ!

 今度は絶対にバレないところに隠してやる!

 俺は急いで玄関のドアを開けた。

「あっ! 先輩」

 ……?

「……えっと」

 開けてた瞬間。眉が真ん中が集中してしまった。

「なんでコスプレを着ているんだ?」

 そう数日前まで去ったハロインのコスプレの衣装を着ていだからだった。

「それはですね……」

 スカートを持ち上げ足をクロスしていた。

「トリックアトリート! イタズラもするのでお菓子も下さい先輩♪」

 そして可愛いい笑顔になっている後輩の高島たかしま 美夜みよを俺は眺めていたのだった。

 

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