死がふたりを分かつから
金糸雀
―
確かに私は願ったよ。手段を選ばず強引に、とにかく縁切りをしてくれるっていう神社で。
――あの、クソな妹との縁が切れたまま、二度と戻りませんように――
そう、願った。
本当にお
『あなたと私が同じDNAだなんて思いたくもない』だったか?
お前のその捨て台詞、そっくりそのままお前に返すよ。
しかしまぁ、親の葬儀でうっかり再会して「仲直り」なんてしちまって、束の間の仲良しごっこがお前からの絶縁宣言で終わったのは仕方ないとして、こんっな捨て台詞吐かれるのはさすがに嫌だ。
だから、願ったんだ。
まさかそれが、こんな形で叶うなんて思わないじゃないか。ほんっと強引だよな神様。アレもう生きてないよな。
眼下に見える、ダンプに轢かれて頭から足の先まで潰れて捻れて血みどろの、私の身体は。
死がふたりを分かつから 金糸雀 @canary16_sing
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