無表情の仮面を被った憤怒は哀しみを癒さず虚無に蝕まれる

無表情の仮面を被った憤怒は哀しみを癒さず虚無に蝕まれる

 もう子供は諦めてた。

 結婚して十年後に生まれた。

 優しい娘だった。

 まだ十六だった。

 母さん似だった。

 明るかった。

 可愛かった。

 良い子だった。

 夢があった。

 自慢の娘だった。


「何だお前?」

 グサッ

「て、手前てめェ…⁉」

 グサッ

「…グフッ…!…な、…なん、で……」

 グサッ、グサッ、グサッ、グサッ、グサッ、グサッ、……


 明るい未来があるはずだった。閉ざされた。暴行され、レイプされ、踏みにじられ、辱められ、怯え、籠り、泣き、狂い、震え、苦しんで、苦しんで、苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで、


 自殺した。


「地獄の底に着いたか?」

「――」

「…そうか。

 お前が行くのはまだ下だ。」


 グシャッ



「――……

 ……ああああああぁぁーーーっ‼」

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無表情の仮面を被った憤怒は哀しみを癒さず虚無に蝕まれる @LaH_SJL

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