「できそこない」の姉に振り回される、妹の気苦労。

とある姉妹の交流を、姉妹の妹目線で描いた小説。

障害を持ってしまった姉とその世話をしなくてはならない妹の心のすれ違いを描く現代ドラマかのように進みますが実は──?

一見、よくある姉妹のお話のように見せて、実のところは私たちの常識とは全く違う世界で、それでも特殊な家庭環境下にあることが読んでいくうちにだんだんと分かっていきます。

これは家族の話であり、愛の物語。

どんな境遇の登場人物の話であっても、そこに普遍的なものを込めることはできるのだという、フィクションの力強さを感じさせてもらえました。

みぃちゃんがかわいい。妹のるりちゃんにしてみたら、本当にたまったもんじゃないでしょうけれども。