秦の滅亡から漢の成立までの古代中国、波乱の時代を実際の文献にあたりながら辿ってゆく小説です。小説というよりは、物語調で紡がれる古代史料の現代語訳とでも申しましょうか。出典は『資治通鑑』を基本とし、『史記』や『漢書』なども必要に応じて参照されています。古代中国史ゼミにでも入って、先輩学者や教授の話を聞くかの如く楽しめます。一文字一文字、字の意味を追いながら丁寧に読み進めるのがおすすめです!
扱うは、始皇帝や劉邦(漢の始祖)、また秦から漢への移り行き。項羽もこの後、出るのかな? 史料に拠るといっても、堅苦しくはない。小説やマンガなどで知ることの多い歴史上の人物であるが、史料を読むというのは、あまりないのでは? この機会に是非!
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