第51話 寝起きドッキリ

富咲「さくらさん、行っちゃう前に僕にも少しだけ教えて」


さくら「良いですよ~」


富咲「ありがとう」


ヒデ「富咲には優しい!」

菜乃「そうだ~贔屓だ~」


2人がワーキャー言いだした。さくらがここまで分かりやすく態度に出すのも珍しいな。案外疲れてるか?


藍「バカに教えるのはストレスなんだよ。教科書もあるんだし自分でやってみろ」


ヒデ「なあ藍、それで勉強できるなら苦労はしないと思わないか?」


藍「ちょっといい声といい顔でダサいこと言うな」


ヒデ「お前も馬鹿にならないか?」


藍「俺とヒデじゃあ頭の出来が違う。いかなる理由があろうとも俺はバカにはならない」


里香「乗っちゃってる時点で藍君も…」

菜乃「ね~」

奏「お兄ちゃんは意外とこういう人ですよ」


さくら「あとはこの問題と同じ作業です」


富咲「あ~できた。ありがと~」


さくら「いえいえ、物分かりがよくて助かります」


俺らがバカやってる間に富咲の疑問が解消されたらしい。

流石に早い。


奏「じゃあ休憩だねえ」


菜乃「そうだねえ」


富咲「先行ってるよ?」


奏「ええええ!?置いてく?一段落~感出してたじゃん」


富咲「置いてかないとご褒美の意味ないでしょ」


奏「え~、でもさくらちゃんは行かないで~」


富咲「僕は良いんだ…」


奏「許容」


おい、少し富咲が落ち込んでるだろ」


藍「すまん富咲、あとで軽く言っておく」


富咲「きつく言ってよ…」


それはしんどい。


里香「なんか奏ちゃんって藍君に似てるようで似てない不思議な感じですよね」


菜乃「わかる、作り出す空気は似てるけど醸し出す雰囲気が全然違う感じ」


藍、奏「「そう??」」


菜乃「うわ、急に兄妹みたいなハモリ方しないでよ」


藍「みたいなとはなんだみたいなとは」


本物の兄妹だわ。


さくら「仲は良いですよね。かき氷をやるくらいには」


奏「多分あのノリの良さはお母さんの影響」


藍「はっちゃけるわけじゃないけど変なとこノリノリだからうちの親」


里香「ああ~うちも同じです」


藍「多分違うわ」


同じととは思えない。変なとこって多分里香の家は研究関連だろ。


菜乃「楽しそうな家族だね~」


藍、奏「「え??」」


お前が言う?


さくら「菜乃の家とか平和そのものですよ」


藍「でしょうね」


富咲「わかってた」


奏「今のくだりいらない位にはわかってた」


菜乃「奏ちゃんまで!!ルナちゃんみたいなこと言わないで…ってルナちゃん静かじゃない?」


藍「ああ…気づいてたけど…流石になんか…ね?」


ルナ「💤💤💤」


「「「「「「あらららら…」」」」」」


藍「起こせないよな~。芸能活動大変だろうし」


菜乃「寝顔だけ撮っちゃお。かわいい~!」


ヒデ「肉ってデコに書くか?」


富咲「殺されると思うよ?」

さくら「止めましょう?」


けっこううるさくなっていたと思うがよく寝れるな。移動中とかに寝てるからだろうか?椅子とかふかふかなのもあるか?


さくら「でも意外と進んでますね。集中するときに集中出来てたのでしょうね。今はスイッチ切れてますけど」


なんだかんだ頑張ってたな。ここは流石としか言いようがない。


里香「寝起きドッキリくらいは仕掛けてみたいですね」


藍、奏「「それだ」」


さくら「藍君?」


富咲「それではないよ!?」


菜乃「どういうのにする?みんないつの間にかいないドッキリ?」


里香「時計の日にちずらしましょうよ。1日寝た風に」


ヒデ「場所も移動するか?」


富咲「あ、これ僕じゃあ止められない感じかな?」


さくら「…ごめんルナさん」


というわけでヒデの案は流石に却下したが時計の日付を1日ずらして部屋に1人にしておくことにした。当然監視カメラはつけた。


奏「じゃあ私たちはケーキでも食べながら待ちますか!」


富咲「さりげなくケーキ食べる気だね」


さくら「なんだかんだでおちゃらけ組の思い通りになってしまった気がします」


富咲「藍君がそっちに回っちゃうから…」


藍「俺のせい?」


菜乃「そんなことないよ~よくやってくれたよ~」


藍「俺のせいっぽいね」


さくら「今の菜乃からの誉め言葉は傷ついた方が良いですよ」


藍「うん…」

菜乃「そんなことないよ!?」


奏「あっ!起きた…」


みんなが一斉に静かになった。いや、防音完璧だから騒いでてもルナには聞こえないのだが…なんか静かになってしまった。


ルナ「寝ちゃった…あれ?みんなは…?」


まだ状況把握が追い付いていない様子…


ルナ「なんかカメラの雰囲気を感じる…」


藍「げ?」

奏「あれま」

菜乃「嘘でしょ?」

ヒデ「マジか?」

里香「見つかった?私の特性超小型カメラが?」

富咲「すご」

さくら「流石…」


ルナ「どこだろ?でもテレビじゃないだろうな…テレビはもっとわかりやすい。ってことは…里香当たりのマイカメラか?」


めっちゃ当ててくるじゃん。名探偵か?


ルナ「時計も1日ずらしてるし…あたしの腹時計舐めるな。今は8月12日の16時16分だ」


菜乃「合ってる…」


奏「昼寝してても腹時計正確ってことありえるの?」


さくら「芸能人ですねえ」


ヒデ「みんなは出来ないのか?」


「「「「「「え?」」」」」」


藍「出来るわけねえだろ」


ヒデ「俺なんとなくできるけどな」


里香「私も影の向き見れば大体…」


藍「化け物かよ」






富咲父「やっぱあの子たち化け物なのでは?」


セバスチャン「…」


――あとがき――

富咲転校危機再び!?


嘘です。流石に大丈夫です。


ちなみに作者の腹時計は正確なんですよ。

ただテスト中はいつの間にか時間が経ってて解き終わらないですね。


面白かったり次が気になる方は星やコメントやレビューお願いします

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

青春の3ページ目くらいからサブヒロインの自己紹介で始まるラブコメ?モットーは作者ファースト! グレイジー @whown113

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ