もしかして? 君は、僕が見えてるの?
神石水亞宮類
第1話 もしかして? 君は、僕が見えてるの?
私は、幼い頃から人より霊感が強いみたいだ。
何かと? 人に見えていないモノが私には見えていたの!
【幽霊】は、そこら辺に居てね。
一瞬だと、人間なのか? 幽霊なのか? 見分けがつかないぐらい
生きている人たちの中に紛れ混んでいるのよ。
・・・この前も。
私がスーパーで、買い物をしていたら? 私の後ろで誰かが私を
呼んでいる声を聞いて、私が振り返ると、、、?
右半分、頭がない血まみれの幽霊が居たわ。
【み~い~つ~け~た!】
『・・・・・・』
私はブルブルと体が震え、目を瞑り小声で呪文を唱えたの。
この呪文は? 幽霊を消す呪文。
私みたいに、生きている人と同じように幽霊を見る者が使う
呪文を私のおばあちゃんから、教えてもらっていたわ。
【ザンザン・バラバラ・うえーんうえーん・ダブルトリプルゴヘンゴン!】
呪文を最後まで、言い切った私はゆっくりと目を開けると、、、?
先、見た! 幽霊は消えていたのよ。
ホッと一安心している私の前には、他の幽霊が居た。
何事もなかったみたいに、また私の日常がはじまるのよ。
・・・私の母方のおばあちゃんが、物凄く霊感が強かったみたいでね。
私は、その血を強く引いてしまったらしいの。
私の母親も、霊感があるのだけど、、、?
私ほどじゃないみたい! たまにうっすらと幽霊が見えるぐらいなんだって。
私の父親は、全くといっていいほど霊感がない人!
目の前に、幽霊がいても何も感じない。
そう考えると、、、? 家には愛猫のムスというメス猫がいるんだけど?
彼女は、よく幽霊が見えているみたい。
幽霊が歩いている方を、ずっと見ているんだもの!
私の次に、ムスが霊感があるみたいね。
・・・でも? 彼らは何の為に、この世に残っているのか?
死に死にきれないような、何かこの世に残しているモノがあるのかもしれない。
私は霊感は強いのだけど、【幽霊】が苦手なの!
見るのも、話すのも怖いのに。
どうして私なのと! 幼い私が、幽霊に直接聞いた事があるの!
そうしたらね? 女の幽霊が私にこう言ったわ。
【だって! あなたは、ワタシが見えているんでしょ? だからよ!】
私は、何も答えれなかった。
その時、分かったのよ!
他の人には、“彼らが見えていないんだと、、、!”
幽霊は、誰にでも見えているモノじゃないんだってね!
今では? 私も21歳と大人の女性になったけど......。
未だに! 【幽霊】が怖いわ!
幼い私は、大人になれば! 徐々に見えなくなるんだと思っていたのに。
それなのに、大人になった今も、幽霊が見えて怖いのよ。
・・・どうしたら?
幽霊が見えなくなるの? おばあちゃんは既に亡くなっていて
聞きたくても、聞けないし! いろいろ調べてみたけど、、、?
答えが見つからない。
・・・そんな時?
私が街を一人で歩いていると、寂しそうな顔をした10歳
ぐらいの男の子が居たの。
周りの人達には彼は見えていないみたいだった。
だからすぐに私にも分かったわ! 男の子は、既に亡くなってるてね。
私は、見えていないみたいに男の子の横を通ろうとすると、、、?
男の子が、私にこう言ったの!
【もしかして? 君は、僕が見えてるの?】
『えぇ!?』
【やっぱり、見えてたんだ!】
『・・・・・・』
幽霊になった男の子からしたら? 本当に見えてない人と
見えていないフリをする人の見分けがつくみたい!
私は、“後者”だった。
男の子は、直ぐに感づいたわ。
【僕も、君の家に連れてって!】
『ダメよ! 貴方はもう亡くなっているのよ。』
【ダメなら? 僕は君を呪うよ! それでもいいの?】
『・・・そんなの、ズルいわ! 何故、私なの?』
【僕が、見えてるからだよ。】
『そうよ! 見えているわ! でもね? ただ見えているだけなのよ!
私は、あなたに何もしてあげられないわ!』
【それでもいいんだ! 一人が寂しんだ! 1人が嫌なんだよ!】
『・・・・・・』
私は、幽霊の男の子を家に連れて帰ってきてしまった。
男の子の気持ちを聞いて、どうしても? 置いて帰る事が出来なかったの。
でも? これから! 男の子をどうしたらいいの?
私が、男の子にしてあげれる事を考えないと。
・・・そしたらね?
思いついたの! 男の子に、“幸せな時間”を作ってあげる事!
そしたら? 男の子も成仏するんじゃないかって!
そう思ったのよ。
もう、既に亡くなった男の子に。
ひと時の幸せな時間を、この世は? 辛い事ばかりじゃないんだって
私は、男の子に分かってほしかった。
その後、男の子は幸せそうな顔をして成仏したわ。
あんなに幸せな顔をしてもらえるんだったら、私にしか出来ない
事をしょうと心に決めたのよ!
もしかして? 君は、僕が見えてるの? 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
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