最新28話まで読んでのレビューです。
本作は、東京に住む女子高生の河倉仁海ちゃんが、とある事情で、大洗にある創業75年の釣具店を継ぐことになった、ワンオペ奮闘記です。
釣りなんて、全く分からない彼女に、いきなり店の切り盛りなどできるのか。誰もがそう思いますよね。
とにかく、過酷な環境の中、彼女は持ち前の気質で、一つ一つを覚え、学び、そして周囲にいる色々な人間の協力も得ながら、頑張っていくのです。
仁海ちゃん、本当に頑張り屋さんです。読みながら、応援したくなる、見守ってあげたくなる、そんなキャラです。
本作には、誰もが学ぶことが多くあると思います。それでいて、重く感じさせる部分はありません。
釣り用語も出てきて、小さい頃にはまった釣りを思い出しながら読める良作です。
文章もライト感覚でさくさく読めてしまいます。是非とも一読してみてください。
話が進む流れが素人の自分と主人公でテンポが揃っているので、とてもわかりやすいです!
仕事の大変さは職種によって肉体的であったり、精神的であったりと様々ですが、読んでるだけでもこの釣具屋の過酷さがひしひしと伝わってきます!
ですが、JK店長である主人公の努力家気質とJKの強みであるざっくりとした砕き方、そしてそれを支える人の頭の柔らかさ、そんな所に助けられつつ運営していく姿は見ものです!
JK全てがそうではないことはたしかですが、イメージにとてもマッチしています!
物怖じしない性格の子は見ている側として、危なっかしくありつつも、不思議と肩を持ちたくなる、そんな過酷でありながらも楽しめる物語をみなさんも読んでみてください!
家業を継ぐということが、いかに大変であるかを考えさせられました。
店を開けるのか早朝、閉めるのは暗くなってから。
餌の種類や取扱方法を全部覚えて、お客様のチンプンカンプンな質問にも応対できるようにならなくては……。そんなの高校生どころか大人だってすぐは無理ですよ!
しかし、この作品の主人公は勉強家で頑張り屋。
不可能を可能とする為に、ひとつ、また一つと難問を潜り抜けていくのでした。
その極意は「どうすればいいか、自分で考える」「ホウレンソウをしっかりやる」「ネットを活かして情報収集」の三点。
知識基盤型の社会を生き抜く為、現代人も賢くあらねばならないようです。
決して弱音をはかない主人公の姿勢は、心から応援したいと思えてとても好印象でした。
そんなの無理だ。出来ない。
はたして本当にそうなのでしょうか。もしかすると為せば成る方法を知らないだけなのかもしれませんよ。
楽しみながらタフに生き抜く動線も学べる名作。
たくましさとは何かを知りたい貴方へ、是非!