逆、ひとりかくれんぼ

@popovon0325

逆1人かくれんぼ

【ゲームジャンル】

逃げる×アクション×人形


【遊びの内容】

人形の「あなた」は一人かくれんぼの人形役として使われそうになっています。

死にたくない。悪霊に自我を乗っ取られたくない。

そんなあなたはこの廃屋敷から逃げ出します。


【物語のあらすじ】

白髪人形の「あなた」とあなたの兄妹、姉、兄、弟、妹、は六年前、あなたのご主人様となるマニピュレイト様のプレゼントとしてご購入されました。


でも、その時は気付かなかったでしょう。それから6年間の幸せと、たった4時間でも全ての幸せが消し飛ぶ地獄を見るなんて…


あなた達は六年間ずっと本当の生き物。「家族」のように扱ってくれてました。

それがある日、家族会議終わりのマニピュレイトはいつもどおりの目をしてませんでした。悲しみのような、苦しみのような目を。

透明な箱に入れられたあなた達5人形兄妹。入れられてそのままトラックの大きな業務用コンテナに入れられてしまいました。

運転手は無言なのか、コンテナの中だからか。運転手などの声は一つも聞こえません。

「お姉ちゃん...僕たちどうなるの?」

「心配しなくていいのよ。」


1時間くらい揺さぶられてついた場所は今まで過ごしていた時よりもずっと暗く、ボロボロなお屋敷の監獄でした。

「なんでこんなところに連れてこられたの?」

「分からない…でも、お兄ちゃんたちがお前らを守ってみせるからな。」

―――

「今の時刻は...0時丁度か...。メイドの君たちはほかの場所に避難してくれ。」

「分かりました、あとの準備はマニピュレイト様に任せますからね。」

―――

何故こんな場所に来たのか?

なぜあのとき悲しそうな顔をしていたのか。

なぜ私達が連れて行かれたのか

それを解明するために、あなた達は動きます。

【登場人物】


・5人形兄弟

長女(青髪)

長男(赤)

あなた

次男(黄色)

次女(緑)


・お屋敷の人

メイドさん

マニピュレイト

マニピュレイト父


【本文】

人形屋で作られた、白髪人形の「あなた」とあなたの兄妹、姉、兄、弟、妹、は六年前、あなたのご主人様のマニピュレイト様のプレゼントとしてご購入されました。

ずっと「人形」じゃなく「人」として扱ってくれたご主人様。

一日たりとも私たちを粗雑したことはありませんでした。

なのに…あの日…すべてはあの日…。

地獄の四時間が始まってしまったんです…。


―――


家族会議がちょうど終わった深夜11時。

お昼まで生き生きしていた顔のマニピュレイト様でしたが、悲しいような…ごみを見るような目をしたご主人様が自分の部屋に戻ってきました。

そんな顔を見てお兄さんがこっちを振り向きます。

「マニピュレイト、何があったんだろう」

「あれじゃない?なんか会議で怒られてしまったんでしょう?」

姉が話し終わった丁度にメイドさんが部屋に入ってきました。

「すべて回収させていただきます」

すぐに黒い布で覆われた透明の箱に詰め込まれたあなた達五人。

そのままトラックの中に連れていかれてしまいます…。

運転手が無言なのか、コンテナの中だからか。私たち五人以外の音は一つも聞こえません。

今まで明るい所で暮らしてきた弟や妹は特に怖がっています。

「私たち…これからどうなるの…?」

「ここはトラックの中だから...どこかの家にでも送られると信じよう」

「でも…」

「大丈夫、心配しなくていいのよ。きっといい所に行けるわ。」

1時間くらい揺さぶられて、トラック今まで過ごしていた時よりもずっと暗いお屋敷の監獄でした。

監獄に箱を置き、メイドが私たちの事を箱から出してくれました。

「本当にあの家族は…突拍子もないことを平気で行う家族だわ…これからあの儀式を行うって…16歳の少年に…。」

何を言っているか私たちには理解できなかったですが、とにかく私たちを折に閉じ込めた後帰って行ってしまいました。

ですが、耳を傾けてみると話がこっそりと聞こえてきました。


「準備が完了しましたよ」

「今の時刻は...0時丁度か...。メイドの君たちはほかの場所に避難してくれ。」

「分かりました、あとの準備はマニピュレイト様に任せますからね。」


マニピュレイト様!?

私たちは喜んでいたのですが。兄だけ心境しています。

何でだろうと思っていると兄がゆっくりと口を開き始めました…。

「なあ、お前ら…俺見てしまったんだよ…。昨日、俺がいた机の上のノートに俺たちをターゲットとした黒魔術が…」

―――

これらの手順は深夜三時に行います。

1.人形を用意してください。

2.その人形を一人しかいない部屋の中で、刃物を使って切ってください。

3.そのあと腸をくりぬき、米と自分の爪を詰めてください。

―――

「7.その人形との愛情が深いほどその人形の力が増大していきます…と、4から6は見れなかったが…こんなことが書かれていたんだ。マニピュレイトと会ったのは六年前だろ?俺たちがあいつと共にした時間が六年ぐらいで長い。だから俺たちを標的にした黒魔術が書かれてて、今日閉じ込められたんだと思う。」


「お兄ちゃん!嘘つくのやめて!マニピュレイト様がそんなことをするわけないじゃん!」

「私も、嘘つくお兄ちゃん嫌い!」


妹や弟と同じで私も信じたくなかったけど、今日のあの顔を思い出すと凄く自分たちを見る目じゃなかった…。


私はお兄様の話を詳しく聞かせてもらうことにした。


「お兄様。詳しいお話をお願いします。」

「お前。珍しいな…俺たちがこれからしていく行動はここからの脱出だ。まずは玄関に行くべきだなとは思ってる。メイドはいなくなったみたいだし。」

「でも玄関に行くための扉が無くないですか?」

「大丈夫だ、左に通気口がある…相当古いから気を付けないといけないかもしれないが…俺は妹と弟の為にここに残るからお前が行ってくれ。もしかしたらマニピュレイトが来るかもしれないし。」


私はゆっくりと歩いて、恐る恐る通気口の中に入っていった…


一か所に通じてるみたい…すっごい埃ばっかりだけど。

そっちの通気口の入り口を開けてみると館の玄関の近く!でも高い場所だったので降りようかどうしようか迷い一回戻った。

「おい、通気口の中はどうだった?」

「玄関の近くに通じてましたが、行っても戻ってこれないですよ。」

「分かった…弟と妹には普通だったらこんなところには連れてこられないと言って説得できたし、五人で降りよう。」

私は先に走る四人を後ろから追うように、もう一度通気口に入った。

やっぱり埃臭いなと思いながら突き進み、玄関の通気口から飛び降りた。


「運が良かったな…姉貴、玄関のドアを開けて逃げれるか!?」

「駄目!全くあかない!内側からカギを開けようとしてるけど…外側から無理やり鍵穴も破壊されているし、とにかくここからは無理だと思う。」

「この奥に続く扉も開かないし…館から脱出するならほかの出口を探す方が良いと思う。館を探索しよう。俺は左の方に行くから姉貴は右の方に行ってくれないか。

そしたらお前も…姉貴の方行ってもらおうか。」


私と妹とお姉さまで屋敷の右の方に。

弟と兄と別れて進んだ。


こっちの方にはトイレルームともう一つの部屋しかないみたいだ。

私はもう一つの部屋の方に入った。


ここは...?

真ん中には大きな画面と映写機が一台。それ以外は椅子しかないようだ…。

「映画フィルムがと動かないみたいね…私は妹とこの椅子たちを調べるから、あなたは映画フィルムが別のところにないか探しに行ってくれないかしら?」

「了解!」

私は一回映画館から出て探し回る。お兄様のほうに…いや、お兄様がこっちを探しているから特には。玄関には製造された年?みたいな四桁の番号しかないし…

そうやって歩き回り、トイレの中を探した。そこには金庫があったがパスワードが分からない。今ある情報は…屋敷の製造された年だけだろうか…

私は必死になって打ち込んでみる。すると偶然か運命か。金庫の中に厳重そうに映画フィルムが残されていた。

私はそれをもって映画館にいる姉妹と合流し、動画を回し始めた…。

―――

「これ…で録画ができるのか。君達、これを見ているという事は、多分この屋敷に迷い込んでしまったという事だろう。このシアターの上から三番目、右から2つ目の椅子の所に監獄のカギを入れておいた。もしよかったら…使ってくれないか。監獄の方も詳しく言えないが確認してくれ。俺に時間はもう残されていない。屋敷の主人に殺されそうなんだ。あの一族は狂ってる…早くここ…」

(突然の砂嵐)

―――

突然の砂嵐に妹が驚く。

「お姉ちゃん…怖いよ…」

「大丈夫。きっと…」

いきなり映画館の扉が開き走ってお兄様が来た。

「おい…俺たちの弟が…ネズミに引きずり込まれて…そのまま…そのまま…!」

「そんな…まだ若かったのに…」

(ガサガサ…ガサガサ…)

「ちょっと待って!何か音がしない?周りを見て!」

「後ろに蜘蛛が!お前ら逃げろ!」

皆が急いで外に走っていく。このままだと標的は私だろう。

まだ話の途中だったのにすべてを遮るようにして走った。息が切れるなんてそんなことを考えなかった、自分の命の事しか頭にないように走った…。

玄関まで来た私。怖い。怖い。逃げたい。死にたくない。

私はそんなことを思いながら玄関のシューズラックの中に置物の振りをして入った。

私はこの中で息をじっとひそめた。

10秒くらいたったころだろうか。

蜘蛛はそのまま他の場所に行ってくれたようだった。

私はそのまま外に出る。家族全員とはぐれてしまった。というか何より弟が心配で仕方がない。私は映画館のほうに戻りカギを取った後、キッチンのほうに進んだ…。

キッチンの方向に進むと道が二つある。奥の方向は監獄の方だろう。さっきのシアターで見た動画では監獄を確認してほしいとも言っていた。私は監獄のほうへと足を進めた。


ここは…自分の監獄だろうか。でもカギが刺さらない。まだ奥の道もある。そっちの方に進む。そこにはもう二つ監獄があった。片方にはかぎのようなものが置いてあり、もう片方にはドアが無く、奥には記号(風力のマーク)が四つ書かれていた。

片方の監獄を開けると冷蔵庫に使えそうな鍵を入手てきた。

私はそれをもってキッチンへと移動した。

うわ…なにここ…

地面はチーズが転がってて、左奥には冷蔵庫とか机があり、その近くの壁に小さな穴が開いていた。真ん中には物を焼くためのコンロが設置されていた。

弟がここで連れていかれたと聞くとやっぱり背筋が凍りそうになる。

この鍵を使えそうな冷蔵庫に近づいて、中身を見てみた。中は通気口と繋がっていた。

私はそのまま中に入った…。

二つの道が有り、左に行く道とまっすぐに行く道に分かれていた。

左に行く道は小さな穴が開いてた方だろうか?弟がいる方だとしたら兄妹との合流が先だろうと考え、左の道へと進んだ。


でも、進んだはいいけど出口はなかった。見下ろせるだけだ。下をじっと覗いた。


「…ッ!!」

声にならない音を出してしまった。弟がいた。ずっと立ち止まっているのかは分からないがそこにはしっかりと存在したのです!

何でだろうとは思ったが弟の方向に行くためには玄関近くの扉の鍵が必要なのだろう。私はそのカギを探すため、真っすぐの道へと行った。

梯子を下りると水がぽたぽたと落ちる音が…ジメジメしていて暗い場所…さっきの館よりも暗かった。下水道なのでしょうか?

真ん中には水が流れていて、向こう岸に渡れるように橋が架かっていた。あっちにはドアがあり、そのドアのほうに行くと、天気予報のためのコンピューター室が用意されていた。

唯一ついていたパソコンにログインするためにパソコンにアクセスしてみる。Windspeedというユーザーネームとパスワード画面を入力するところがあった。

さっきの監獄の所で風力についての記号が書いてあった。風力についての数字を打ち込んでみる。

そうすると無事にパソコンが起動し始めた。画面でを見ると黒と白と黄色のブロックで表された画面が出てきた。

よくよく見るとこれはこの画面はついていないパソコンとついているパソコンと何かがあるパソコンで色が分けられているのかもしれない。私はそのまま黄色で表示されているパソコンの台に行って何かを拾った。大きなカギだろうか。玄関の近くにある扉に使用できるかもしれない。

そのまま私はキッチンまで戻った。


冷蔵庫からジャンプするといきなりネズミが飛び出してきた。

そして私はその時兄の言葉を思い出した。

「おい…俺たちの弟が…ネズミに引きずり込まれて…そのまま…そのまま…!」

私は走り出す。動物にばっかり追われて…急いで走る。

色々な部屋に移動するとネズミから逃れられたようだった。

ネズミから逃げられたことを確認し、玄関の方まで走った。

「これで…扉が明けられる?」

私はカギを挿入し。そっと開けた…


何この研究室みたいな…キッチンの通気口で見た弟と…妹が!

私は驚嘆した。何故この部屋に来れたのか。

目の前にいるご主人の顔を見てつぶやく。

「何で…私達を…こんな所に連れてきたんですか…」

「僕も嫌だった。けど僕の一族はこういう決まりがあるんだ…君たちは今まで自分が喋れることに疑問を持ってこなかったかい?」

「何を言いたいんですか?」

「君たちはここで生まれたんだ!」

「いま…なんて?」

「ここで君たちは生まれて、君たちはここで魂が込められた。前回失敗した悪霊の心を。でも、君達を大切に扱いすぎた。だから邪悪な心だけ消化された。愛の力が邪悪な心を呼ぶはずなのに、消えてしまった…だからちょうど六年たったこの日。呼び出したんだ…」

「じゃあ弟と妹はどうなっているんですか!」

「時計を見てごらん」

「…?」

「今は丁度午前三時だ。彼らには刃を入れ爪を入れた…。そろそろ動き出すだろう。」

「私は…弟と妹を守れなかったの…?」

「さあ、そろそろ時間だ。あとは…君とお兄さんお姉さんだけだ…」

ゆっくりと弟と妹がこっちに近づいてくる…逃げようとしたけど足に力が入らない。罪悪感と恐怖心でもうだめなのか…とその時。

兄と姉が…私を守って刺されて…

「なあ、おまえ…だけでも…逃げてくれ…」

「妹を守るのが…私たちの役目なんだから…」

「下水道…まで…走…」

私は涙を流しながら足を動かした。

ネズミをよけて冷蔵庫の中に滑り込む。弟と妹だった何かが私を追いかけてくる。

水が怖い…でも…やるしかない!

私はそのまま水の中に飛び込んで流された…。


目を覚ますと五時半くらいだろうか…太陽が出始めたような明るさに晒され目を覚ました。

砂浜に横たわっていた。私しか生き残っていない。私の兄弟は全員死んでしまった。私が殺してしまったのかもしれない。

私はあの家をみんなにこのことを伝えるため

私は街へ駆け込んだ…

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