ドラゴンに負けた俺は元いた世界よりも文明が発展した異世界に転生した。

まめでんきゅう–ねこ

第1話 天界

「お前ら大丈夫か⁉︎」


「…ああ、…なんとか…、おい前見ろ!」


突然黒い物体が襲いかかってきた。


ドラゴンだ。ついに見つけた。俺はドラゴンハンターの一員。俺たちはこいつを倒すためにここへ来たのだ。


「ギュルワァァァァァァァァァァァァ」


ドラゴンが耳を塞ぎたくなるぐらいキツい声を上げる。


「俺が行ってくる!」


「おい大丈夫か⁉︎お前、腕に傷が!」


ここでやらなきゃ誰がやる!


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」


ズキュッッッッ


「おまe」














「………ここは……」


「やっと起きたのか。どーもどーも」


目覚めたら謎の広間にいた。目の前には金髪で豪華な服を着た少年がいる。


「最近…いや、なんでもない。君は死んだんだよ」


「え?」


「名前を覚えているか?」


少年は偉そうに椅子に座ると、また偉そうに扇子を出した。


「まず誰だ?君は」


「おっと、自己紹介しなきゃ。どーも、神の弟子です。あんま細かくは触れないでね。一応企業秘密だし。君はドラゴンに切り刻まれて死亡した。ここは天界といって、次の転生先を決めるのだ」


情報量が多すぎて、話についていけない。とにかく、この少年は神の弟子で、俺は死んだということ。


「リュウ。俺の名前は」


「ちゃんと覚えてるね。よろしい。君の転生先を決めなきゃいけないんだけど……、なんか希望ある?あ、タメ語でいいよ?いつも通りの感じでいいからね」


……タメ語ってなんだよ。まあとにかくいつも通りの感じで接しよう。


「まず転生とはなんだ。そして、タメ語とはなんだ」


「えーーーーーっ、タメ語知らないの⁉︎タメ口だよタメ口。……えっとねぇ。ラフな感じで話すことだよ。多分」


少年は石板?のようなものを出した。


「……Web検索によると、相手を対等として扱った話し方。…らしいっすよ」


うぇぶ?蜘蛛の巣のことか?あの石板は何かこいつと関係ありそうだ。


「…えっと、話を戻しましょうか。転生先はどこにする?あっそうか転生を知らないんだ。転生はね、死後、異世界に生まれ変わること。僕はどこに転生すっか聞いてんの」


「そうか……そうだな」


勝手に決めちゃってよさそうだ。なら、文明が発達した世界がいいなぁ。


「文明が発達した世界で」


「文明?OK。あ、このことは誰にも話さないでね。じゃないと神様に怒られちゃう。じゃあいってらっしゃい。第2の人生を楽しんでこいよ」


突然周りが光り始めたかと思うと、体がフワッとした。浮いているのか?とにかく、俺はこれから転生するようだ。

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