第2話 仲良くなった切欠

第2話


初めて会ったのは、お母さんが友達の人を連れてきた時だ。


お母さんの友達、今のお義母さんになる人は同い年だからと二華を連れてくるファインプレーをしたのは少なくとも評価している。


だが、当時は………


「「…………………………………………」」


小さかった俺達は人見知りなせいで、会話が無かった。


というか、虚無だった。


せめて、何か話そうよとは思うが、当時は幼稚園児ですらないのだ。


当然ちゃ当然の話である。


「あらあら、駄目そうね………」

「みたいね………」


今思えば、少し位は助けて欲しかったな母さん………


だけど、その空気を………


「────あそぼう。」

「────?」

「────あそぼうよ。」

「────うん。」


うん、酷い。


彼女の方から誘わせてしまった。


もう薄っすらとした記憶ではあるが、かなり恥ずかしい過去である。


その後、積み木で遊んだり、某顔をお食べ系ヒーローを見たりした。


些細な事だが、かなり楽しかった事を今でも覚えている。


☆☆☆


二華side


初めて会ったのは、私の嫌いな淫売女が私の大好きなお義母さんと遊ぶ際に連れて行かれた時の事だ。


あのゴミみたいな淫売女にしてはファインプレーだったのを覚えている。


多分、これを含めて後2、3個しかない貴重品だ。


「………………………………………………」


そんな時に、私は黙ってしまった。


あの時の私にとって、彼は王子様………具体的に言うと顔をお食べ系ヒーローの白い奴と同じ様に見えていたのだ。


まぁ、今ならあの白いよりも1000%、いや比べるのも烏滸がましい位に、アス君の方が良いのだが。


なので、ぶっちゃけ緊張してた。


どうして良いか解らずにオーバーヒートしていたのだ。


当時、幼すぎる子供だった私が憎いよ、本当に………


「────あそぼう。」


その結果、こんな酷い感じでしか彼に言えなかった。


もうちょっと可愛らしく、媚びる様な、甘やかす様な声が出せなかった物かな………


いや、酷な話なのかな?


でも、やり様はあったよねぇ………


「────あそぼうよ。」

「────うん。」


でも、彼は答えてくれたの♪


こんな私にだよ?凄くない?


今だったら、間違いなく濡れてたよ………


この時から押し倒しておけば、色々と過程を省けてたろうにねぇ………


世の中、end justiΦ’s the meanなんだよ!


まぁ、これが私達の出会い。


現在進行形で、懐かしくて愛おしい私の大切な思い出だ。


続く

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誰も信じないと決めたのに… 彼女は俺の日常を犯してく クロスディアⅡ @crossdia

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