嘘の温度
若竹和輝
嘘の温度
ざくっ、ざくっ、ざくっ
夜も更けた墓場に、不釣り合いな鈍い音が響く。
固い地面にシャベルを突き刺し、浮いた土を横へよける。そうして少しずつ深みを増していく穴を満足そうに見つめ、少年はまた楽しそうにシャベルで土をすくう。
ざくっ、ざくっ、ざくっ
そんな少年を見守るのは、一人の少女。
だがこちらの少女は蒼白な顔を血で飾り、怯えた瞳でただ少年を見つめている。
ざくっ、ざくっ、ざくっ、ざ、がきんっ
シャベルを土に突き刺す音の中、高い金属音が墓場に響いた。
それに少年はぱっと顔をほころばせ、ぺしゃりとその場へとうずくまる。
「あった、あったよ!」
誰に聞かせるでもない歓喜の声と共に、少年はようやく見つけた「それ」に頬ずりをする。
だがそれも一瞬の事だ。
すぐに本来の目的を思い出した少年は改めてシャベルを持ちなおすと、また先端を地面へと
突き刺す。
今度は先ほどのように、ただがむしゃらと掘るだけではない。
先ほどより幾分か慎重な手つきで「それ」の周りの土を除け、目的の物を掘り進めていく。だが「それ」は、随分深く埋められていたのだろう。随分な量の土を退けたというのに、中々全貌を現してくれない。
それでも少年は、根気強く土を掘り進めていく。
ただ一つの目的を欲するように、無心に土をかき分ける。
ざくっ、ざくっ、ざくっ かっ
「あ……っ!」
不意に響いた軽い音に、少年が感嘆の声をもらす。ようやく「それ」の全てが、ようやく地表へとさらされた音だ。
少年はシャベルを投げ出し、汚れる事も構わず「それ」の上にかかる細かい土を払う。
そして固く閉ざされている蓋を、持参したハンマーとのみで強引に破壊し、ぐっと手を掛けた。
ぎぎぎっ、という音と共にゆっくりと蓋が開く。その際にわっと嫌な臭いが辺りへ広がるも、少年の表情は変わらない。
ただ天使のような純朴な笑みを浮かべ――
「こんばんは! 君は僕を愛してる!」
眠る死体に、愛を強要した。
・
・
・
偶然の重なりが、少女を現実から叩き落としたとしか思えない。
「おい、知ってるか? 最近、墓荒らしが出たらしいぞ?」
夜の足音の聞こえてきそうな夕暮れ時に、背後からの話し声。聞き覚えがあり過ぎる声音に少女――マリアの足が止まった。
「えー? 聞いたことないんですけどー。ってかさぁ、それどんな話?」
「あ、聞きたい感じ? 聞きたい感じ?」
「いや、あんた引っ張りすぎ」
ぎゃはは、という下品な女性の笑い声が、静かな道に反響する。
本通りから一本外れたこの道は、総じて人の通りが少ない。静かなこの道をマリアは愛用していたのだが、今日はどうにも間が悪かったとしか言いようがない。
その間も聞こえ続ける話し声に、マリアは痛いぐらいに手をぐっと握りしめる。
「なんでもさ、葬式やってしばらくしたぐらいに? 墓場行ったら、死体を掘ってる子供がいるんだってよ。んで、なーんか俺の聞いた話だとその掘り出した死体を、その場でバリバリ食っちまうんだとか」
「ちょっ、何それ絶対うそじゃーん! ありえないって!」
「いやこれ真面目に怖くね? 俺、もうちびりそうなんだけど」
「メンタル弱っ!」
背後の二人との距離が、少しずつ距離を詰められていく。
当たり前だ。マリアは先ほどから、一歩も動けていないのだから。
――離れないと
震える足を叱咤し、内心だけで自身を奮い立たせる。
この声から離れて、今すぐ家に帰る。
そうすれば今日も今日とていつもと変わらない、ありふれた一日に出来る。こんな所でぐずぐずしている場合ではない。
だが頭では確かに理解しているのに、マリアの足は動かない。
まるでその場に縛り付けられたかのように、立ちすくむ事しか出来ない。
早く、早くこの場を離れないと――
「あれ、マリア? 何してんだよ」
背後から掛けられた声に、大げさなほど肩が跳ねる。
気付かれた、と思った時にはもう遅かった。
「奇遇じゃね? こんなところで会うとかさー」
「あ、そのっ……」
「っつーかなんで道の真ん中に突っ立ってんだよ? 具合でも悪いのか?」
「いや、べ、べつに」
男はまるで旧知の友人にでもあったかのようにマリアへ近付き、わざとらしく肩に手を置いてくる。生温い人肌の温度に、マリアの背筋にぞわぞわと寒気が走った。
だが男は、その事実にまるで気付かない。
「あ、そういやさ。こっから何か予定ある? ないなら――」
男はマリアの掴んだ肩を自身の方に引き寄せ、そっと耳元に顔を近づけ何かを囁く。
何か言葉のようなものを男が話した感覚はある。しかし何を言ったのか、どういう意味を込めて言ったのかということは、まるでマリアの耳には入ってこなかった。
だが何も感じなかったわけではない。
頭に入って来ない言葉の代わりに感じたのは、気持ち悪い吐息のぬくもり。最低な温度。
そして薄汚い淀んだ熱気。
――もう、限界だった。
「近づかないで!」
どんっ、と音がしそうなほど強く相手を突き飛ばし、マリアはもつれそうになる足で必死に逃げる。
途中、足が変な方向に曲がり激痛が走るも、今は気にしていられなかった。
「なんだよあいつ、ノリ悪ぃなー」
「ねぇ~、あんな奴ほっといて良くない? マリアってちょっと変じゃん」
背中から聞こえた二人の声に、知らず視界がぼやける。
それでもマリアは、ともすればぐちゃぐちゃになってしまいそうな心をつなぎとめ、必死で走った。
・
・
・
走って走って走って、頬を切る風が冷たさを感じるほどになって、マリアはようやく意識を現実に戻す。
あいつらから逃げるために、随分と走り続けてしまっていたようだ。
思わず空を見上げれば、闇色ののっぺりした空には星々が瞬いている。体もやけに熱いし、よっぽど夢中で走り続けていたようだ。
マリアは若干ふわふわする頭を押さえながら、落ち着くために大きく息を吐きだす。
そして改めて辺りを見回し――、思わず息を呑んだ。
「……え?」
整然と並ぶ石の山。それが墓石だと気付くのに、そう時間はかからなかった。
見渡す限りの墓石は、一桁では足らない。ずらりと並んだ黒々とした石は、触れずともそれだけで冷たさを感じるようだ。
そこに来てようやく、ここが町外れにある集団墓地なのだろう事に気づいた。
だがそれにしても、何時の間にこんなところまで来ていたのだろう。
「………っ」
びゅう、と吹いた夜風が肌を刺す。
マリアはとっさに自身を抱きしめ、じっと墓石に囲まれた周りを観察する。
幸い、今日は満月だ。幾ら夜といえども、全く周りが見えない訳ではない。その事実だけが、突然降って湧いた今の状況に、安心を与えてくれた。
だが人っ子一人いない墓場に、たった一人。月明かりだけが照らすこの現状で、ようやく付いてきた理解が、マリアの体をこわばらせる。
夜の墓場というのは不気味なものだ。そこはただの空間であり場であるはずなのに、死体の眠る人気のない場所というだけで恐怖を呼び起こしてくる。
こんな場所で誰かに会うのも、それはそれで怖い。
だがこんな場所で全くの一人というのも恐ろしい。
それでもどうせ怖いのなら、いっそ誰かいないものか――
……くっ、……くっ、…ざくっ
「……だれか、いるの?」
風に乗せられてきたのだろうか。
どこか遠くから幽かに耳へ届いた不可解な音に、マリアは問いかける。だが返事はない。
「……だれ、なの?」
マリアはしばし逡巡した後、音のする方向に足を向ける。
正体不明の物が怖い気持ちは、勿論ある。だがそれ以上に、今は自分以外の誰かの存在をみつけて一緒にいたかった。
太陽と比べれば心許ない月明かりを頼りに、転ばないよう気を付けて歩く。
そうして歩みを進めていけば、音は勿論、確かな人影も次第にはっきりと見えてきた。
遠目からでは分からなかったが、墓場の中でも高台に位置するそこに誰かがいる。
シルエットから察するに、大人ではない。
もしかして子供なのかと考えながら、マリアは更に足を速める。
……ざくっ
距離が近づくほどに、音もはっきり聞こえてくる。
どうやら人影は、何かの穴を掘っているらしい。影絵のように見える大きなシャベル、そして時折空を飛ぶ土。
――こんな時間に、何をしているんだろう
……ざくっ、ざくっ、ざくっ
胸に疑問を抱いたまま、だんだんと小走りに影へ近付く。
墓石の列を抜け、高台に足をかけて上り始める。そして登り切った先に――、影は確かにいた。
その事にマリアは安堵の吐息をつきつつ、ゆっくりと口を開く。
「あの、君……。一体ここでなにして―――」
――はずだった。
「なに……、してるの」
マリアは視界に映ったその光景に息を呑み、確認するように思わず問いなおす。
見えていた影は、確かに人間のものだった。
「穴を掘っている」ように見えた、というのも間違いではなかった。
「なに、してるの?」
ともすれば消え入りそうな声音で、マリアは三度目の問いかけを行う。
一体、誰がこんな事を予想していただろう。
影にしか見えなかった少年が、サンサンと光る満月の下で一人、墓を掘り返していただなんて。
「ひっ、ぃ……!?」
「……うるさいなぁ」
突然の出来事に放心して短い悲鳴をあげかけたマリアの目の前に、シャベルが見えた。
その瞬間に感じたガンっという鈍い音と、強烈な痛み。その衝撃に耐えきれずに地面へ仰向けに倒れ込めば、胸から顔面にかけて全力で地面とキスする羽目となる。
ここに来てようやく、この少年が力一杯シャベルで殴ってきた事が分かった。
「うるさいよ。今、良いところなんだから黙ってて」
生ぬるい液体が、マリアの顔を伝う。
なんとか上体を起こそうとするが、しかし当たりどころがあまり良くなかったのだろうか。それとも目の前の光景に、完全に動揺してしまっているのだろうか。全く力の入らない足はこの場から逃げることすら許さず、ただへにゃりとその場で座り込むことしかできない。
だが影の少年は、そんなマリアの行動はどうでも良いらしい。
まるで面倒だとでも言うように眉をひそめ、またシャベルを地面に突き刺す行動へ戻って行った。
――それが、今に至るいきさつだ。
「愛してる! 僕は君を、愛してる!」
死体の頬を包み込むように手で覆い、少年は狂ったように叫び続ける。その顔はどこか恍惚としたもので、ただでさえ血の気の引いているマリアの手先が更に冷たくなるのを感じた。
マリアとて、死体を見た事がないわけではない。
お葬式に行った事もあるし、そこで死者との別れも経験した。そのまま埋葬していく様だって、間近で見た事もある。
だがこんな死体は、初めてだ。
埋められて、少なくとも数日は経っているのだろう。言葉にできないような酸っぱい、肉の腐ったような匂いが、ふたを開けた時から蔓延している。顔もまるで泥を塗りこんだような土気色で、見ているだけで吐き気を催す。
「あぁ……、綺麗だ」
しかし少年には、マリアとは違う光景が見えているのかもしれない。
まるで美しい彫刻でも見るようにうっとりと死体を眺め、上半身だけを墓石にもたれかからせるように起こす。そして残る下半身の膝を立たせ、出来る限り大きく足を開かせた。
「な……、に、してんの」
もう何度目になるか分からない問いを重ね、たった今作られたばかりの傷口に触れる。
そこは未だどくどくと脈を打っているものの、やはりショックが大きかっただけらしい、傷口はそう深いものではなかったのか、既に血は止まりかけているようだった。
だが相変わらず、少年はまるでマリアの存在そのものを気にかけることはない。少年はちらりともマリアの方を向く事はなく、テキパキと自分のなすべきことを進めている。
大きく開かせた足の間に少年は座り込み、死体の腕がだらんと下に降りるように調整する。その際、どうしても変な方向に腕が固まっていたのが、気になったのだろう。ぐいぐいと人体構造的に曲がらない方向に何度も曲げようと、力を入れている。ついにぐちゃっという音と共に、腐りかけた肉が折れて真下へと垂れ下がるが、それで少年は満足したようだ。
これで、少年の希望は全て叶ったらしい。
「………あぁ」
少年は閉じられたままの死体の目をじっと見つめ――、正面から死体に抱きついた。
痛む頭をまだ押えたまま、目の前にある異常な光景から目を離せない。目の前に広がる光景の異常さは、マリアにも容易に理解できた。
こんな夜中に、土気色の腐りかけな死体を掘り起こして縋りつく。
だがその瞳はどこか恍惚とした色を称えており、この時間こそが至福だとでも言いたげだ。
「僕、好きなんだ。こうやって死体に抱きつくの」
「え……?」
「なんで、って言いたい?」
急に尋ねられた言葉に、マリアの思考が一瞬だけ止まる。
ついさっきまでの対応からして、いっそマリアの存在を消してしまったのかとすら思っていたのに、少年は確かにマリアのことを知覚していたらしい。
「どうなの?」
視線は死体に向けたまま重ねて問う少年に、しばし迷ってからマリアは頷いた。それに少年は小さく笑い、鼻先を軽く死体にこすりつけた。
「死体はね、冷たいんだ」
ぎゅっ、と少年の死体を抱く腕が強まる。まるでほんの少しも離さない、と言いたげだ。
「君はさ、人間はなんであったかいか知ってる?」
背中を向けて掛けられた問いに、マリアは首を横に振る。
少年は死体に回された腕はそのまま、顔だけをマリアに向ける。月あかりだけが唯一の明かりであるこの墓場では、少年の顔も酷く青白く見えた。
「嘘がつまってるからなんだ」
「……嘘?」
「うん。嘘が詰まってるから、人間は温かい」
そう言って、少年は温かさの欠片もない死体の頬に手を伸ばす。
「ママもね、僕の事を抱きしめて「愛してる」って言ってたのに、僕を捨てた。学校で先生が頭を撫でて「かしこいね」って言いながら、みんながいない時は僕をなぐってた」
さらりと投げ出される凄惨な過去にも、少年は顔色一つ変えない。ただただ、そっと死体の冷たい頬に手を滑らせるだけ。
「みんな、あたたかいからダメなんだ。生きてるみんなは、僕がきらい。嘘つきは、僕が嫌い……。でも、死体は優しい」
少年は、触れているだけでは物足りなくなったのだろう。より深く触れあうために死体の首に腕を回し、その首元に顔をうずめる。まるで恋人同士が交わすような愛しい抱擁のように、母の胸に縋りつく幼い子供のような行動のままに、少年はこともなげに死体を慈しむ。
「冷たい身体は僕を捨てない、嫌わない、否定しない。そこにいて、ずっとぼくを受け入れてくれる。死体はね、とっても優しいんだ」
「そんな、の」
「うるさい、しゃべんないで」
思わず否定に走ろうとしてしまった言葉は、中途半端に宙をさまよう。
「君は温かいんでしょ? 生きてるんでしょ? だったらそんな同情もどき、やめてよ。気持ち悪い」
一喝する声にさえ、感情は伴っていない。死体を見つめる時の愛しさも、死体を求めるあの熱も、少年は生者にほんの少しも向けはしない。
「温かい嘘なんていらないよ。何を考えてるか分かんない生者なんて、気持ち悪い。……冷たい死体は最高だ。このにおいも、冷たさも、固さも、僕を優しく受け止めてくれるんだから」
そう言って少年は、死体の胸へすり寄るように顔をうずめる。まさに母へ縋る子供のようなしぐさの受け皿は、やっぱり死体だ。
――異常だ
名前も知らない、今までに一度だってあった事のないこの少年を、マリアはそうとしか思えなかった。
この少年は、同じ人間のはずなのにどこか異次元で生きているようだった。
少年は自分だけの陶酔に生きることしか、彼の現実を越えられない。
――じゃぁ、私は?
「……っ!」
マリアはがんがんする頭を叱咤して立ち上がると、少年に背を向け走り出した。
途中、なんどかつまずいた気もする。それでもマリアは全力で走った。
死体に耽溺する少年を、もう見ていられなかったというのもある。だがそれ以上に、これは「見ていたくなかった」。
少年は潔白で、純粋な愛情を欲していた。
だがどれだけ欲しても得られないそれに、彼は求め方そのものを変えた。即ち、死体へと。
「違う、違う……。私は……、違う!」
死者は悼むものであり、求めるものではない。
だからマリアは素直に少年を異常だと判断していた。
けれど自分はどうだろう。
平凡で、代わり映えのしない「普通の人間」だったはずだ。なのに、なのにどうして
――あの姿を見て、「羨ましい」と感じたのだろう。
「……だって」
分かっている。自分も、少年と同じなのだ。
誰かに情を与えて欲しくて口を開けて待っているのに、与えられる熱が怖い。誰かの好意が、言葉が、恐ろしくてたまらない。
なのに私は求め続ける。心のどこかで飼いならすこともできない寂しさを胸に、今日も他者を排斥することしかできない。
「……っ!?」
不意にガサっと、茂みの方から変な音がした。続いて聞こえてきたガリっゴリっとも、ぐちゃぐちゃ、とも判別のつかない音。
どこか生々しい、けれどなんとなく無視できない音に足が止まる。
きっとここにいては、見てはいけないものを見てしまう気がする。しかし心の動揺とは裏腹にマリアは何故か動けない。ただ何かをじっと待つように、その場で立ちすくんでしまう。
一瞬ともしばらくともつかない時間の後、茂みからのっそりと出てきたのは野良犬だった。口元を赤く染めて、マリアには見向きもせずにすたすたとどこかへ歩いて行ってしまう。
「……血」
すん、と息を吸えば鼻に着く鉄臭い香り。そこまでを確認すると、がさがさと茂みの中へ分け入って予想通りのそれを見つめる。
今日は運が悪いのだろうか、一日に二回も死体を見てしまうなんて
「あっ……」
マリアは地面に横たわるウサギの死体に手を触れた。
――まだ温かい
さっきまで生きてたのだから、当然だ。でもこれはもう死んでいる。今ここにある体温は、生の残り物に過ぎない。どくどくと溢れるこの血潮も、最後の生が見せるあがきなのだ。
マリアは衝動的に死体へと手を伸ばした。
温かい血液が掌を伝い、迸る生と待ち構えている死をリアル伝えてくる。
マリアはまだ熱い死体に接吻し、静かに涙を流した。
《Fin》
嘘の温度 若竹和輝 @wakatake-kazuki
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