応援したくなる物語

ドジな下働きと囚人という関係から始まり、物語は進んでいく。主人公は失敗ばかりで卑屈で、けれどそれは彼女の境遇を考えれば仕方のないことかもしれない。
それでも彼女は一生懸命なのである。そして確かに命が尊いことを知っているのである。
そうして彼女は命の恩人となり、心を揺らしながらジルベルトと名乗った彼について行く。
二人の心は読者だけが知っていてお互いは知らないというにがまたじれったく、そしてときめきます。主人公の背景も読み手は知っているからこそ、どうなってしまうのだるとハラハラすることもできる。これは全てを知る読み手だけの特権ですね。
ぜひご一読ください。

その他のおすすめレビュー

千崎 翔鶴さんの他のおすすめレビュー820