裕真story
陽菜がいる!!そう思って駆け寄ると隣には知らない男子がいた。なんで?そこには僕が居たいのに。
なんでそんなに陽菜は楽しそうなの?あーしんどいな
ピピピピピピピピ
はっ今のは夢か、夢でよかった。
僕は今隣の席の陽菜に恋をしている。
僕が陽菜を好きになったのはぽかぽかと太陽が祝福している桜が散り始めている入学式の日
まだみんな浮き足立っていて、僕もその1人だった。
そんな中、君だけが、陽菜だけが、
とても綺麗だった。
意味がわからないって?うん、僕も意味がわからない。
ただ説明のしょうがないほど君の周りの空気だけが違ったんだ。僕の語彙力が無いだけかもしれない。近づくと息が苦しくなって、でも触れてみたくなって、君が何を見ているのか、何を考えているのか、とても触れたくなった。
今思うと、完全な一目惚れだけどね。
そんな君を、名前すら知らない君をもっと知りたい。
僕は同じクラスになった時からずっと意識しまくっていたが陽菜は昨日初めて意識してくれたみたいだ。
今までは話しかけようにも陽菜と仲のいい結に邪魔されてばっかりだったから初めて陽菜と目が合ったかもしれない。僕にしては進歩だ。
今日は陽菜に会えそうな気がして家をいつもより少し遅く出た。でももう学校着いちゃうんだよな〜。
もうあと3分かからず着いちゃうんだよなぁ〜、いつもよりゆっくり歩いてるのにな。
「裕真ーー!」
えっもしかして陽菜?絶対にありえないが淡い期待しながら振り向くと、後ろにいたのは結だった。その途端僕の顔から落胆したのが露呈していただろう。
「おはよ!裕真!昨日ね昨日ね」
結は絶対に今の表情には気づいたと思う。ただそんなことには触れずに勝手に話し始めた。
結とは話していて楽しいしウマが合うし、なんなら陽菜と仲良いしもしかしたらもあるからもちろん一緒に学校行くけどさ、、
やっぱり隣には陽菜がいて昨日の続き話したかったなって思っちゃうのは僕の贅沢なんだろうか。
これはまた夢を見ているのだろうか。
陽菜がそろそろ帰る頃かなと思っていたら何故か知らない男子と楽しそうに話していた。意味がわからない。今日僕はほとんど話せなかったのに?なんでそんなやつが陽菜の隣にいるんだ
しかも昨日は陽菜は僕に気づいてくれたのに今日はこっちを見向きすらしない。せっかく進展したと思ったのに。期待した分それが更に辛い。
そう思うことしかできず、この気持ちを忘れるためにもテニスに集中することにした。
だけどやはり陽菜が楽しそうに話していることが気になってしまい陽菜がその男子と帰った後も練習に身が入らなかった。
しばらくすることもなく、ぽつりぽつりと小雨が降り始めた。
「雨降ってきたから練習中止にしませんか〜!」
誰かが部長に頼んでいたがそれは却下されたらしい。
片想い めぐり @meguyui
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます