第1ステージ BC Link
BC Link、今若者に大人気な動画投稿サイト。
ゲーム実況から体を張った企画、さまざまなジャンルの投稿者が日々奮闘している。
そんな世界一の動画投稿サイトとも言えるBC Linkがリベル・オンラインとのコラボで沢山のプレイ動画、実況が投稿され、双方のゲームで盛り上がりを見せた
「ふぁぁ…もう放課後か、よし帰ろ」
「おはよ」
「ぎゃぁぁぁぁ!?な、なんでここに!」
「起きるの遅いから仕事ほっぽり出しちゃった」
彼女の名前は氷室杏奈、クラスの中、いや学校中で常に話題に上がり学業の傍らモデルもしている完璧美少女…なんだが
「あの、なんで俺にそんな話しかけるの?」
「さぁ?早く帰ろ?」
「俺初対面だよね?」
「どうだろうね、早く帰ろ?」
え、なんかゲームの村人くらい同じことしか話さないじゃん。
「雨夜くんってさゲームってする?」
「嗜み程度には」
「ふーん、なんのゲームするの?」
「…リベル・オンラインってやつ」
「え!私もやってるんだ!フレンド申請するからフレンドにならない?」
「無理」
「えーなんで〜なんかできない理由でもあるのかな?」
この子、もしかして俺の正体知ってるのか?
いやいや、そんなはず…
「ってかどこまでついてくるの、俺の家すぐ着くんだけど」
「私の家もこっち方向なの、気にしないで」
何考えてるかわからない顔が怖すぎる…
俺なんかしたのかな?
「じゃ俺の家ここだから」
「なるほど、OK!」
いや、何が?
ガチャ
「なんだ京か」
「なんだとはなんだ。」
「なんでもない、夜ご飯作ったから食べるぞ」
こんなのが俺の姉とかどうした?俺と真反対じゃないか!
「ありがと、部屋で食べる」
「たまには私と食べないか?」
「別にいいけど、」
早く食べて課題終わらしてゲーム夜通しやらなきゃな。
「最近学校はどうだ?友達はできたか?」
「もう俺高二」
「できたのか!?」カチャン!
「できるわけ」
「な、なんだそうか…」
「でも今日一日付き纏ってくるやつはいた」
「なんだそれ女か?」
「うん」
「ふーん、そうかそうか…」
「じゃ、俺上行くね」カチャリ
「先風呂入ってていいよ、お姉ちゃん皿洗いもあるし」
お父さんとお母さんは共働きで夜遅くに帰ってくることが多いからこうやって姉が家事全般をこなしている。俺が何もやらなくても怒らない。その度俺って最低だなと自分で乾いた笑いをこぼしてしまう
「わかった」バタン
「京に女…?徹底的に調べて詳しく聞かなきゃ、京は私のもの、誰にも渡さない。ツンツンな京がたまらないし何もしないのも介抱のしがいがある。私にとって完璧な弟、ちゃんと5年後も10年後も私が養わないといけないよね、お金もいっぱい稼いで京に渡すから私の元から離れないで、好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き♡」
そして雨夜咲は重度のブラコンで、弟が恋愛対象であった。
「なんか今日は疲れたな…だけど今日こそは1100レベルに到達してやる!!」
ピコン
「またBC Linkか…なになに、コラボ企画の現1位『エンペラードラゴン討伐』!?!?は?でも天下のBC Linkだろ、そんなたかだか100万回再生で…」
《チャンネルunknown様、『エンペラードラゴン討伐』という動画が500万回再生を突破しました》
うっそ…まだ半日しかたってないはず…夢なのか?1位になることは本望だが、こんな早く…?
コメント欄
マナchannel「今度一緒にモンスター討伐してみませんか?」
いいね1.2万
通りすがりの座布団「あの有名実況者マナさんからコラボ依頼!!これはネット荒れるぞ!」
いいね4230
カーテン山田「こんな綺麗な剣さばきどうやったらできるんだよw最初は偽物って言う情報出回ったけどこんなの何人もいてたまるかwww」
いいね3579
インテリジェンスな寛太「この人が動画投稿始めたらこの人しか見ないかも、、、」
いいね3055
「えぇ、、」
まさかここまで反響が大きいとは…自分的には1番綺麗に倒せたからあげてみるかと思っただけなのに…あと申し訳ないけどマナchannelって誰。返信しなくてもいいか
【unknownがログインしました】
「今日は神話級ダンジョンの5階層にチャレンジしてみるか、4階層はもう経験値稼げなそうだし。」
「unknownさん!コラボ企画1位おめでとうございます!!」
「あ、ありがとう」
「おい!unknownさんは忙しいんだ道を開けろ!」
なぜか俺がログインする場所がバレてしまいいつも外には人だかりができてしまう。そろそろ“ここ”も去るか。次は誰も来れないとこに
「《転移》」
「あ!unknownさんが転移を!」
転移くらい誰でもするだろ。
–––––––––––クエスト受注所
「unknown様でよろしいでしょうか」
「はい、神話級ダンジョンに行くチケットを買いに来ました。」
神話級ダンジョンに入るにはいちいちゲーム内のお金が必要だ。一回入るのに金貨10枚、これはゲーム内で家を買えるレベルだ。
それだけ神話級ダンジョンには武器やスキル、お宝が眠っている
「かしこまりました少々お待ちください」
––––––––神話級ダンジョン
「いつ見てもでかいなぁ、ここの写真を撮るために危険を晒してくる人もいるもんだからな」
さて5階層にはどんなモンスターがいることやら
1階層には一般ダンジョンのボスがうじゃうじゃいてボスに※アンデッドロード
※アンデッドロード…アンデッドを統べるモンスター。討伐には最上級光魔法を使わなければならない。
魔法には
ここから下は名前が手抜きで
最上級
上級
中級
下級
初級
となる。
だから神話級ダンジョンはクソダンジョンと呼ばれている。最上級なんて課金しなければ辿り着けないレベルだ。
そして2階層には名前忘れたがデッッッッカイサイみたいな奴がいた。俺のキャラクターは175センチに設定しているが10倍近くあったな
3階層にはエンペラードラゴン、めっちゃ硬い。以上
4階層には
そう、気づいた人もいるかもしれない。全部ボスは王に近い意味がある名前がついてる。
つまりこのダンジョンがラストダンジョンなんじゃないかと思っている。
それだからこのダンジョンの難易度はバグレベルとか言われてしまうのだろう。
実際世界1位も6階層でつまづいているらしい。
攻略サイトでは推定であと5年攻略にかかると書いてある。
「あ!unknownさんだ!」
ここで人を見るのは初めてだな。かなりの強者だからユーザー名を見ればわかるはずなんだが…
「みなさん!現日本一のunknownさんに遭遇しました!マナ感激です!」
マナ……?
「あぁ、あのコメント欄の」
「見てくださったんですか!どうです?これから一緒にモンスター討伐しませんか!」
「いや、今日は5階層に…」
「ご、5階層!??!私なんてあの骸骨で手こずっているのに…」
《衝撃発表すぎだろ!マナちゃんフラれた!?》
「フラれてないもん!」
「アンデッドロードに手こずってるってことはレベル800後半か。入って間もないのか?」
《バレちゃってるwマナちゃんが最近このダンジョンに入ったことバレてるw》
「あ、unknownさん!じゃあ対談みたいな形で、あとで話しませんか!出演料だったらたくさんありますよ!」
《裏の話堂々と言うやんwこれだからマナちゃんはやめられないwww》
「うーん…」
「全然unknownさんのチャンネルでも撮りますよ!!」
めっちゃグイグイくるな…この雰囲気断りづらいしどうするか…
「まぁ少しだけなら…」
「やっったー!!みんなやったよ!ついにコラボOK来たよ!」
《ナイス〜》
《88888888》
《無邪気だなぁ》
「じゃあ空いてる日ってありますか?」
「明日なら…でも1時間くらいで済ましてくれると」
「勿論です!では、フレンド申請しておきますので連絡待ってます!」
「はい」
––––––––5階層
はぁ…あの動画を投稿してからおかしなことが起きてる気がする…今度からこっそり入って素早く移動しよう。
よし!気を取り直して慎重な攻略していこう
ガコン
「…ヘ?」
落とし穴…?こんなの神話ダンジョンにあるのか!?
「《浮遊》!!」
魔法が使えない!?まずい……!
ドサッ…
「…ん?思ったより浅いな…」
【緊急クエスト裏ボス討伐】
裏ボス?そんなのどこに
〔ウヴァァァァァァ!!〕
まさかこの床みたいな硬い体がモンスターなのか…?いや、違う!もしかしてこの5階層全体が裏ボスなんだ!!
ゴゴゴゴゴゴ
––––––––1階層
「キャ!地震!?」
《ダンジョンで地震なんてあるのか?》
《もしかしてモンスターが暴れてたりして》
「や、やめてよ…まさかそんな大きなモンスターいるわけ…」
5階層のボスである
は裏ボス
そして後に全長1キロ、重さ100トンの星神はゲーム最大のモンスターと判明することとなる。
「くっ、今日はこいつだけで1日費やしそうだ!!明日から休みだ!思う存分戦ってやるよ!」
ブォォォォン!!!!
「『
なっ!硬すぎ…だろ!?エンペラードラゴンドラゴンもこれが止めになったんだ!
はは…規格外って言葉はこいつのためにあるな
「スキル『無限身体強化』」
無限身体強化は時間が経つほどに身体強化される。長期戦になればなるほど効果が発揮される。
これで夜通しの準備完r
「京!先にお風呂入るって言っただろ!もう1時間経ったぞ!」
「…スキル使っちゃったよぉ…」
「全く…ちゃんとやることやってからゲームするんだな。」
早く一人暮らししたい…
チャンネルunknown
登録者100万人 総再生回数580万
ネットの世界で最強イケメンプロゲーマーとして活躍している陰キャはずっと寝ていたい 紋皇 一兎 @rin_314_yak
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ネットの世界で最強イケメンプロゲーマーとして活躍している陰キャはずっと寝ていたいの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます