人生は音楽

デロリン!


どこか好きになれない通知音で

伊原悠はハッと目覚めた。


「(寝落ち…ヤな夢だったな…)」


閉じたがるまぶたを擦りながら、音の発信源を手に取る。画面には大きな「21:30」と溜まったいくつもの通知。


『後ろ田:スマブラ募集、雑談ボイスch.で』

『Flower_Frontさんの新しいツイート』

『澪:明日の基礎合奏の時のセクションの…』


集合の時間か、などと考えつつ興味のない通知を消していく。画面ロックを開くと、寝る前に見ていた画面が写された。


『人生、喩えるなら?』


SNSのバズったツイート。


なんだろうなと考えながら、くだんの通話アプリを開く。


「1つの曲…『音楽』かな…」


独り呟きながら、

「リアルとネットの狭間の世界」へのボタンを押した。



これは、

ひとりの青年が奏でる小夜曲セレナーデ

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君へのセレナーデ yuzu/tappo @yuzutappo

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