この気持ち知るために生まれてきた

ファンタジー作品。
壮大な物語の序章のような感じ。
これからさらに物語が展開されていくのではと想起させられる。

タイトルから、本作の内容を想像するのは難しい。
なので、読みはじめるとき「どんな話なのだろう」という期待と不安を楽しめた。

冒頭書き出しが良い。
馬鹿笑いして駆け上がり、屋上に出て、鉄柵を飛び越えていく二人。
現代ドラマのようなはじまり。
なんの恐怖も怯えもなく、笑いながら、むしろ期待と希望をふくらませて飛び出していくのだ。
清々しさすら感じさせてくれている。
嬉々として自殺を図ろうとする二人に見えて、若干恐怖すら感じる。
だが彼らは飛び越えて、翼を広げて飛んでいく。
有翼人種、天使だったのだ。

飛翔する様子から、どんな素敵な物語が始まるのか、この書き出しで読んでみようと思える。

マザーグースの詩は、教訓として伝承されてきた歌という。
親のいうことを聞くようにと言われ続けてきた。
そんな言葉を振り払ったということは、誰かに言われ従って生きるのではなく、自分で考える生き方を選んだのだ。