自らの生き方を振り返らせる短編

5,000字にも満たない短編ながら読み終わったあとはジーンとして、昭和時代の名作と言われる日本映画を一本、見終わったかのような感覚に陥る。
それから、ふと、この壮大な物語を通して作者様は何を伝えたかったのだろうかと疑問が湧いた。

作品情報ページに戻った私の目に飛び込んできたのは「人生なんてものはあっという間、今を大事に生きろ」というキャッチコピー。
もし「いち夫」が自らの夢を追っていたら、実家に残された彼の幼い弟・妹たちは本当に不幸だったのだろうか?
「いち夫」が長男としての役割を果たさなかったら案外、父親の目が覚めたのではえないか?
自分の人生を生きる姿を弟や妹たちに見せることこそ、彼らへの一番の教育にはならなかっただろうか?

ひるがえって自分の人生を見つめ直したとき、いままで好きに生きてきたけれど、これからも自由に楽しく生きようと誓ったのだった。

あなたもこの短編を読んで、ぜひご自分の人生について今一度、考えてみると楽しいかも!

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