宇宙猫だー 猫好きー
とか、あら、都市伝説? 知ってるーという内容があったり
(村上春樹が出て来た!)
ボーイミーツガール的な話かあ、と思っていると、ぞくりと怖かったり。
最後まで読んで思ったのは、
「もう一度読み直さなければ!」
であります。
深川さんの深い思いとかし込んだ仕掛けを見抜くには、読み直すしかありません!!
そして、これ、出来れば紙の本で読みたいなあって思うのでした。
そして「あれ?」と思ったら、ぱらぱらと前に戻って読み返すのです。
そういうお話でした。
読んでいて、急にがつんとやられます。
そして、もう一度読み返さなくては! と思うのです。
ああ、ポストイットつけたい……!
影を抱える少年、空野。
図書室で鉢合わせた不思議ツンデレ少女、星崎。
こんなふたりの、ボーイミーツガール感あふれる甘酸っぱいホラーファンタジー。
……だけでは当然済まない物語!
「彼がわたし達のナビゲーターニャー。宇宙猫のドラリオン」
と星崎が引き合わせてくれたのは、一見普通のキジトラ猫。
でも星崎は、このドラリオンが宇宙と交信して、オカルト的な危機を予知してくれる、という。
そんな中で、得体の知れない怪異が、『陰謀論』『都市伝説』と絡めて勃発しはじめる。
本作はまさに、陰謀論とオカルト蘊蓄の嵐!
うろんな情報の洪水の中にこそ、ひとひらの感情と真実が潜んでいるのだと、伝えるように。
あるいは星崎やドラリオンが、『何を疑い、何を信じるか』ということを問いかけてくるかのように……。
甘ーいボーイミーツガール要素、ラブコメ要素も、よい匙加減で心を直撃してくるでしょう🩷
読みやすくも引き込まれる、極上の不思議体験が待っています。おすすめです!
これは或る少年が、一人の少女に恋をする
現代ファンタジーに属する物語だが…。
少年空野は 何不自由のない孤独 を。
そして少女星崎は 精神的に不安定な
母親を独りケアする孤独 を抱えている。
最も信頼し依存して然るべき者達から
顧みられない孤独を喫する空野の視野に
同じ匂いのする不思議なオカルト少女
星崎が入り込んだ時。
現実世界の裏側にある謎と神秘と陰謀が
回り始める。
「ねぇ、知ってる?」
オカルト上級者である星崎の『知識』が
非現実的な恐怖を呼んでいるのか回避して
いるのか…。実しやかに語り継がれ続ける
謎組織の陰謀、不気味な都市伝説の数々、
宇宙からの侵略、人々の意識への干渉が
俄に存在感を顕わし始める。
廃病院での怪異との遭遇や命辛々の脱出、
憑いて来る謎の映像。ホラー要素満載の
冒険中に、不穏なミステリーも同居する。しかも少年と少女の瑞々しい恋と、克己、心の成長までもが描かれている。
そして気になる
宇宙猫、ドラリオン。
夕暮れに、何処からか美味しそうな匂いが
流れて来る中で、ふと想う郷愁。猫達が
何やら活動を始める黄昏刻に。尻尾を立て
宇宙の神秘と交信する。
物語に一貫して流れる作者の熱いエール。
一生懸命に今を生きる小さく弱い者への
心強い応援歌でもある。
先ず最初に、都市伝説の題材をふんだんに盛り込んだ小説です。
どこまで皆様がご存知か、その知識を試される部分が多く、創作なのか都市伝説なのか、はたまた真実なのか、「信じる信じないはあなた次第!」。
ただ、こちらの小説の魅力はそれだけじゃないのです(力説!)。
筆者様はホラージャンルを得意とし、既にデビューも飾られているプロ作家様です。私如きがレビューをお書きするのは申し訳なくもありますが、皆様ご容赦下さいませ。
私の拙い知識で「ホラー」の本質を語るのなら、それは「虚構と真実の見せ方」です。
海外のポーからスタートする怪奇小説からよりも、映画で言う方が早いでしょう。「エクソシスト」や「オーメン」という世界から潮流を分析しますと、多くの語弊を含んで言えば「ミステリーベースの構造」で「ホラー」は作られていると言えます。
そこへ「バタリアン」などのスプラッター系の潮流が現れ、「リング」に代表されるジャパニーズホラー、いわゆる因果と精神という潮流。さらに「パラノーマル・アクティビティ」に代表されるリアリティの潮流から、原点回帰の「シックスセンス」。さらに「(r)adius ラディウス」などでしょうか。そしてパンデミックの時代を越え、モキュメンタリーホラーのブームがやって来ます。ですが、これはホラーの原点を考えれば、虚構と真実の見せ方、その説得力を問うものです。
さて、何故ここまで根幹や潮流を色々語るかと言えば、こちらの作品がもしかしたら新たな潮流を生む注目作品だからです。
それは「都市伝説ホラーで胸きゅん」です。
ホラーと愛の絡ませは一つの王道です。又、ホラーでラブコメも既にあります。
ですが「胸キュン」というのはキャッチコピーではありますが、実際そう感じる作品はとても少ないです。それを都市伝説ホラーで大胆にも読み手に「恐怖と胸きゅん」を同時に味合わせてくれるのは、多分本作だけです。
こちらの作品、新海誠監督にぜひ映画化して貰いたいです。そんな「甘酸っぱさ」が恐怖と表裏一体で書かれております。言葉で書くとご想像しにくいかと思います。ですが、見事な筆力で書かれていますので、私はとても驚き、そして最新話を楽しみにしています。
お勧め致します。
新機軸を打ち出した記念碑的な作品、いち早くチェックしといて絶対に損はないと思います、というかめっちゃ面白いですから!!
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
本格ホラー作家である深川先生が書かれたジュブナイル小説。
怖いシーンはしっかり怖い!
でも思春期の少年少女が抱く複雑な感情が、繊細に描き出されています。
やや変則型ですが、ボーイ・ミーツ・ガールの青春物語としても読めます。
どこか鬱屈し、斜に構えた少年「空野」が図書館で出会った少女は、変わり者の「星崎」。
二人の冒険が幕を開ける――と言いたいところですが、出かける先は廃病院!
何も出ないはずはなく・・・!
もちろんホラーが好きな人にもお勧めしたいですが、ただ怖がって面白がるだけではもったいない。
二人の高校生が心の奥に秘めたわだかまりに昔をなつかしみつつ、
星崎さんが繰り広げる陰謀論の知識にニヤニヤしつつ、
友達以上になりそうでならない二人の関係をあたたかく見守りましょう!
まず、言葉を知らない私は『宇宙猫』という言葉の意味を調べました。宇宙の猫? なんだろうという気持ちから。まず『宇宙猫』とは····『自分の理解を超える出来事に遭ったり何かを悟った時に使われ、"宇宙猫になる" "宇宙猫状態" "宇宙猫顔"と言語化されることもある』だそうです。
この作品の雰囲気を考えると、単純に作中に出てくる猫ちゃんのことか、ヒロインである星崎さんとの出遭い(未知との遭遇)的な意味合いもあるのかな? と推察。
物語は、主人公である空野悠太が図書室でヒロイン、星崎と出遭うところから始まります。
「ねえ知ってる……? 宇宙猫は今日も地球の平和を守ってるんだよ?」
電波少女、星崎さん。この後めちゃくちゃ陰謀論を語りだします。私→もうすでに楽しい。
星崎さんは怪しむ主人公に『力を貸して欲しい』と言い出します。唐突なヒロイン感✨これは手を貸さないわけにはいきませんよね、普通なら。
空野くんはまたちょっと違う理由からそれに付き合うことになるわけですが、導入からワクワクする展開がたくさん!
そして尻尾がアンテナな宇宙猫ドラリオン。
マスコットキャラはずるい!
都市伝説をテーマにしている今作。
私が大好きなゲームの中に『トワイライトシンドローム』や『夕闇通り探検隊』という作品があるのですが、時に怖く恐ろしい、時に心揺さぶられる、時にオチがある、さまざまな『不可思議な噂』を解明していくそんなストーリー展開で、一部の層に今も語り継がれる名作ゲームがあります。古い作品ですがこの手の要素が好きな方は、今作はかなりささる作品だと思います。
それをホラーが得意な作者さまが描いたら、もう、間違いなく面白いわけです(๑•̀ㅂ•́)و✧
都市伝説という言葉だけでそそられますが、そこに電波少女まで加わったら最高としか言えません。
オカルト好きは必ず読むべし!
オススメの作品です(ΦωΦ)✨
日常のなんでもない出来事にも不満を抱え、鬱屈した思いを向ける反抗期真っ只中の主人公・空野悠太。
彼が出会ったのは、人類を脅かす宇宙人による荒唐無稽な陰謀論を展開し、それを回避するための道を迷わず突き進む電波少女と、どう見ても普通の猫にしか見えないナビゲーターニャーだった。
はじめは彼女の話を眉唾物だと思っていた悠太だったが、何故か彼女の誘いに抗えず、彼女と行動を共にすると、そこでは思いもよらぬ不可解な出来事が発現する。
電波な眉唾話が、真実になって行くスリルに目が離せません!
悠太と電波少女の関係はどう変わって行くのか? ナビゲーターニャーは、本当にただの猫じゃないのか? 宇宙人陰謀論が現実化するのか、はたまた怪奇現象か?
一緒に続きを楽しんでみませんか。