この甘酸っぱさは癖になる《キュン指定都市伝説ホラー小説》( ;∀;)

先ず最初に、都市伝説の題材をふんだんに盛り込んだ小説です。
どこまで皆様がご存知か、その知識を試される部分が多く、創作なのか都市伝説なのか、はたまた真実なのか、「信じる信じないはあなた次第!」。
ただ、こちらの小説の魅力はそれだけじゃないのです(力説!)。

筆者様はホラージャンルを得意とし、既にデビューも飾られているプロ作家様です。私如きがレビューをお書きするのは申し訳なくもありますが、皆様ご容赦下さいませ。
私の拙い知識で「ホラー」の本質を語るのなら、それは「虚構と真実の見せ方」です。

海外のポーからスタートする怪奇小説からよりも、映画で言う方が早いでしょう。「エクソシスト」や「オーメン」という世界から潮流を分析しますと、多くの語弊を含んで言えば「ミステリーベースの構造」で「ホラー」は作られていると言えます。
そこへ「バタリアン」などのスプラッター系の潮流が現れ、「リング」に代表されるジャパニーズホラー、いわゆる因果と精神という潮流。さらに「パラノーマル・アクティビティ」に代表されるリアリティの潮流から、原点回帰の「シックスセンス」。さらに「(r)adius ラディウス」などでしょうか。そしてパンデミックの時代を越え、モキュメンタリーホラーのブームがやって来ます。ですが、これはホラーの原点を考えれば、虚構と真実の見せ方、その説得力を問うものです。

さて、何故ここまで根幹や潮流を色々語るかと言えば、こちらの作品がもしかしたら新たな潮流を生む注目作品だからです。

それは「都市伝説ホラーで胸きゅん」です。

ホラーと愛の絡ませは一つの王道です。又、ホラーでラブコメも既にあります。

ですが「胸キュン」というのはキャッチコピーではありますが、実際そう感じる作品はとても少ないです。それを都市伝説ホラーで大胆にも読み手に「恐怖と胸きゅん」を同時に味合わせてくれるのは、多分本作だけです。

こちらの作品、新海誠監督にぜひ映画化して貰いたいです。そんな「甘酸っぱさ」が恐怖と表裏一体で書かれております。言葉で書くとご想像しにくいかと思います。ですが、見事な筆力で書かれていますので、私はとても驚き、そして最新話を楽しみにしています。

お勧め致します。

新機軸を打ち出した記念碑的な作品、いち早くチェックしといて絶対に損はないと思います、というかめっちゃ面白いですから!!

皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)

その他のおすすめレビュー

福山典雅さんの他のおすすめレビュー3,185