一夜の過ちを犯したと思ったら、舞台は異世界へ!?

つまんない男だね。
同僚に誘われ参加することになった合コンで、なんとも気に入らない女性、美梨と出会った修。
しかしなりゆきと酒の勢いが原因で、気がついた時には彼女と一夜を共に過ごしていました。
もちろん、シラフだった頃の修にそんな気は全くなかったし、そもそも彼女だっています。おまけに、美梨から告げられた体験の点数は「三十点」。あらゆる面で、心がボロボロになってしまいました。

しかし、悲劇はそれだけに終わりません。そんな話をしている最中、なんと2人の乗ったタクシーが事故に。
そしてここから話は一転。目を覚ました修がいたのは、あの世でも病院のベッドでもなく、異世界でした。

そこでは、修はなぜか公爵家の執事レイモンドとして生きていたことになっていて、しかもその家のお嬢様メイサは、美梨そっくり。
しかも、レイモンドには恋人がいるにも関わらず、メイサと一夜を共にしてしまったことまで一緒です。

もちろん、異世界と言えど恋人以外とそんな関係になるのはアウト。しかもメイサには王太子殿下との縁談の話も進んでいるので、元の世界よりもまずいかも。

こんな驚きの設定ですが、恋愛描写はとても繊細で、いけないとわかっていながら徐々に相手に惹かれていく過程が、とても説得力を持って書かれています。
だからこそ、公にできない恋だというのにやめろとも言えないジレンマがあり、どうなってしまうのか、結末を見届けずにはいられない。
二つの世界を跨いだ想いは、いったいどんな決着を迎えるのでしょう。

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