ENEMY‘s SIDE EPILOGUE : それを人は外交と言う










 あの戦いから、三日ほど経った。






 ────火星、ヘラス内海に浮かぶ火星統一政府首都であるメガフロート、


 海面の凪ぐような静けさとは裏腹に、




「ホーネットが、鹵獲だと!?!

 破壊ですらあり得ない!!」


「事実確認はすでに!!

 あり得ないが起こっている事です!!」


 その、行政区の1会議室は喧騒と混乱に包まれていた。


「カナデ・グレイン中将はどうした!?

 彼女は遺伝子レベルで優秀な将官なはずだぞ!?」


「望遠映像記録によれば生存を確認しています!!」


「そうじゃない!!なんで負けたかと元帥は聞いているんだ!!」


「エクレール・メカニクスの例の新兵器が!?」


「あんな珍兵器が実戦で使われると!?」






「こう来ますか、人類生存圏。


 やはり、今が休戦協定の結びどきという事でしょうね」




 そして、政府行政官代表、カヨコ・フィーリアは静かに呟いた。


 その言葉が放たれたと同時に、騒いでいた面々が全員目を見開いてこちらを見ながらピタリと止まった。



「‪……‬だ、代表‪……‬い、今なんと‪……‬?」


「‪……‬確か、数日前から元帥になったマナ・ランゲージさんでしたか。


 聞こえませんでしたか?

 休戦協定を結ぶ時だと言ったのです。


 すでに、休戦協定の申し出なら、先日中立勢力として不可侵条約を結んだ蒼鉄王国経由であちらにも伝えてあります」


「バカな!!!

 あんな下等生物と条約が結べるわけがないッ!!!」


 ダン、と嫌悪感のままに拳を目の前のテーブルに振り下ろすマナ・ランゲージ元帥。

 その姿に、仕方がないとつぶやくカヨコ。


「まず、気持ちは分かります。

 彼らは、素のままの人間。旧世代型。

 下等生物と呼んで差し支えない生き物も多い。


 ただ、元帥。貴女は大きな勘違いをしている」


「人道を説くつもりですか代表!!

 全ての元凶は、あい」




「お前ら軍部が無能で負けてるから不利な条件で休戦協定申し込んでるんでしょうが」




 滅多に見開かないカヨコの瞳が、わずかに大きく開いて鋭くマナを見る。




「前の元帥を更迭し退陣させたのは何故か?

 貴女がなんでそのポストに座っているのかをまさか自分が優秀だからだとでも思っているのですか?


 周りも。口の聞き方に気をつけなさい。


 無能は許せます。私とて無能な面ぐらい多く皆に迷惑をかけている。


 だが、無能を認めず相手に、周りに当たることは許しません。


 そんなの、我々ネオツー・デザインドビーイングがやることですか?


 我々は、遺伝子レベルで完璧に調整されて生まれた。

 我々こそが火星の霊長、最も優れた知的生命体。


 そうであるならば、自らの欠点を認めて対応する程度の力がないと認めるようなことを許してなるものですか。


 あなた方はどうだ?

 無能となるか、ネオツー・デザインドの誇りのためにもいっときの恥を飲み込むか。


 どれを選ぶ?」



 カヨコの迫力に、全員が黙り込む。

 一瞬目を瞑ったり、苦虫を噛み潰すような顔を見せるが‪……‬反論はしない。



「‪……‬‪……‬諸君の武力の限界が見えた。それは辛いことでしょう。


 しかし、武力だけでは星を纏めることはできない。


 なので、私も無能なりに力を見せましょう。


 ここからは、交渉と駆け引き。

 政治の戦いを行います。


 無論、それもこの場皆だけでなく、今も戦う我が方の武力の力あってこそ。


 こちらが苦しい時、敵もまた苦しい。


 なぁに、当然交渉でベターラインを確保する程度の休戦条件を確保という結果でも、将来的に我が火星統一政府は胸を張ってこの名を口にできるでしょう。


 ただ油断はしないように。

 恐らく、そろそろ相手も我が国へ電話をかけてくるはずだ。


 戦いを辞めないか?と」



 と、たったっ、と小走りで近づく秘書官がカヨコの横へ来る。



「代表、敵側から通信を。

 あなた宛です」


「来たか‪……‬内線をここへ繋げてください。

 皆傾注!!

 場合によっては軍の方針も決まる通信です!!!」



 全員固唾を飲んで見守る中、カヨコの目の前の電話に内線が鳴る。


 スピーカーフォンへ繋ぎ、受話器を取るカヨコ。



「もしもし?はじめまして。

 私は火星統一政府行政担当官代表、カヨコ・フィーリアと申します」




『初めましてだな。

 新美クオン。そう名乗れば分かるか?』



 その相手は、カヨコにとっても意外すぎる相手だった。

 誰もが名前を知る大物、特にこの火星統一政府にとっては。



「存じておりますよ。


 第4代、火星統一政府代表殿。


 あなたが‪……‬ある意味では我々の歴史の始まりでしたね」



 新美クオン。

 現在の立場は、火星企業連合『トラスト』理事の一人であり、火星企業『オートマティックAインダストリアルI社』社長兼、傭兵ランク1である者。


 そしてかつては、


 まだ人類生存圏に火星統一政府が生まれようとした頃に、代表でもあった女。


 5人しか存在しない、この星のテラフォーミングにも関わった『火星人マージアン』。



『まだ、その肩書きを覚えている人間がいたか。

 所詮、私は任期も短いお飾りで、繋ぎだった』


「あなたが、地球からの『技術の詰まった宇宙船ギフト1』を拾った時から全てが変わった。


 なぜ、企業などという金儲けの為の拝金主義装置を、


 我々の先祖を追い出してまでに、この星の統治機構に組み込んだのですか?」



『‪……‬答えてやろう。

 それは、この星の生命体の『サガ』という物は、お前達の祖先の理想の統治機構では抑え込めないと判断したからだ』



 内心答えてくれるとは思わなかった質問に、クオンは答えた。


『お前達の祖先の理想も、今のお前達の考えも、私は間違いではないと思っている。


 だが同時に、そんなお前達の理想にそぐわない人間はどうなる?』


「そんなあぶれる人間を救うために?」



『違う。救われるべきはお前達だ。

 世の中には、自らの欲望の為になら全力で動く物もいる。

 そして、そういうロクデナシだからこそ強い。


 傭兵スワン‪……‬お前達を苦しめる、金で動く兵力も、言わばそんなこの星最強のロクデナシ達の一つ‪……‬いや、筆頭と言っても過言ではない。


 意地汚い弱肉強食の世界で生きるからこそ、強く不確定な存在が生まれる。

 だが、ソイツらは本質的に『自らの利ため』なら必ず力を発揮して動いてくれる。


 生命とは利己的な事だけで動くような物では無いと私も思う。


 だが同じく、この星の命は極限まで利己的に動くこともある。

 いや、話はそんな二元論程度ではない。



 強力なカリスマの血筋の名の下に、自らの領地を広げる帝国主義者達、


 民主主義の自由を謳い、その中で浮いた金を掠める一部の資産家のための自由な国家、


 病的なまでに機械の言う事を聞かねば何も決められない有象無象‪……‬


 戦わなければ生きる実感を持たない者、

 戦いたくも無いのに戦いの才能だけの者、


 知的生命体は一つに纏めることなど不可能だ。

 フォボスにいる私たちの生みの親ですら、身体を捨てデータ化し、記憶も何もかも共有して始めて諍いを無くした。


 だが、そんな物を命と呼べるか?

 事実、私の生みの親は最低な事をした。

 私と姉様は離反し、今のこの火星の知的生命体達全て、最初は人類だけだった皆をどう生かすかを考えてきた。


 結論から言おう。

 多様性は必要だが、全ての場所を虹色にはできない。


 棲み分けが必要だった」



「だからこそ、この火星の全てを統合する意思を持つ我らの先祖を楽園から追いやった。


 この場所は理想郷と言うには不便が多い。


 だからこそ、あなたこそ我々の生みの親、そして我らの真の敵というわけだ!


 とんだ神、いや『管理者様』だ!!」



 思わず感情的になってしまったと即自省するカヨコだが、言わずにはいられなかった。



『管理者、か。それは妹にこそ相応しい名だ。

 私は、結局無能だ。

 結局は、贔屓している』



「‪……‬贔屓している相手の言付けを預かっているのでしょう?

 本題に入りましょう。所詮今までの事は過去の話の答え合わせに過ぎない。


 ただ私達の無念を貴女にだけは少しでも理解して貰いたかっただけに過ぎないので」



 言葉の内容と裏腹に、刺々しい声がカヨコの口から漏れ出してしまう。



『‪……‬良いだろう。こちらの協議の結果を伝える。


 まずはユニオン、彼らは『他の勢力の出方を見て決める』そうだ。

 オーダーもまた静観と消極的な反撃以上のことをする気は今の所ないらしい』



 だが、とクオンは、一瞬喋るのを迷うような間を起き、やがて静かに続ける。




『インペリアルの若い皇帝は、はっきり言ったよ。


 『全て血と鉄であがなう』と』




 ざわめく会議室。カヨコの視線も鋭くなる。



 全て鉄と血で贖う。


 その一言は言わば、まだ戦う意思の表明。

 何より、話し合いなどしないと言う決意を込めた言葉だった。



「交渉の余地はないと?」



『‪ああ、このままではな。

 お前達は、300年間この火星の大地を開拓してきた帝国を舐め過ぎた。

 民主主義にも、コンピュータ完璧な統治のもできない、古の闘争への気概を侮り過ぎたんだ』


「‪……‬たとえ、再び敗北となったとして、その後インペリアルに何が残るのかは分かるはずでしょう?」


『分かってないのはそちらだ。

 そちらがこうべを垂れ、皇帝という象徴に対して『これまでのご無礼をお許しください』と言った上で首脳陣の首を何本か跳ねた上でなら、話を聞くかもしれんという状態なのだ』



 勢いでふざけるなと言いそうな幾人の人間を手で制するカヨコ。

 そして、静かにこう続ける。


「その程度で済めば喜んで。

 私の後任はより性能が良い人材となるでしょうけど。手強いですよ?


 だがそれを伝えるためだけに、貴女が電話してきたことではないぐらいは私のスペックでも理解できます。


 続きを。まだ何かあるでしょう?」



 カヨコは冷静だった。

 内心、ここまで予想通りだと拍子抜けだとつい思うほどに。




『では、ここからは元代表のよしみではなく、

 ビジネスとして話そうか』



 来た。

 ここからが本番だということが嫌でも分かる。

 固唾を静かに飲むカヨコは、企業の代表の一人の言葉を迎え討つ準備をする。




『単刀直入に言えば、我々企業連合体『トラスト』はインペリアルに休戦協定の受諾を持ちかける代わりに、

 そちらに奪われた企業施設と、そちらが無断ライセンス生産しているいくつかの商品のライセンス料の徴収と共に持ち掛けても良い。


 最後はインペリアルの判断だが、インペリアルの戦費その他の借金は我々トラストが負担している。

 そうそう首を横には触れまい』


「嬉しい提案ですね。

 だが、ライセンス料ですって?

 まさか一括ではないでしょう?」


『ああ。年に一度の徴収だ。こちらのコピー品を使う限りは。


 もちろん、コピー品の定義は部品単位でだ。

 お前達の機体を鹵獲して、我々企業のどの部品を当てているかは既に分かっている』



「ぼったくってきましたねぇ?

 だがまだ言うつもりでしょう?条件を。


 当ててあげましょうか?


 次は我が都市部や政府領内の経済への参入でしょう?」



『話が早くて助かるな』


 チッ、と受話器のマイクを片手で覆い、舌打ちするカヨコ。



「‪……‬それ含め検討はしますが、我々を電話口だけで説得出来るとは思っていないでしょう?


 会談を申し出ます。

 火星人類生存圏との休戦条約締結のために、あなた方ともキチンとした書面記録付きで話をまとめたい」



『そうくると思った。むしろ感謝しよう。

 だが、会談の場所は指定させてもらう』



「一体どこに?」



『ハンナヴァルト領、そちらの方向へ100km以上奥。


 そう言えば、私が今電話をかけている場所が分かるか?』



「────え!?」




 その場所は、あまりにも驚くべき場所だった。




           ***




 ───遠く、双眼鏡の先に見える敵の機動兵器。



「今、ちょうどお前達の偵察機を見ているよ。

 ここは、ヨークタウンと同じぐらいに眺めがいい」





 ────巨大歩行型要塞、フォートレス・オブ・ホーネット。


 現在、大型飛行修復機達を総動員して修理しているその本体の、最も高い位置の見張り台の上にクオンは立っていた。



「会談の場所は、ここホーネットの中でだ。

 日程は今から五日後、昼頃としよう。その頃には修理も終わる。


 応じてくれるならば、我々トラストが買い取った実験用人員を、


 平たく言えば、インペリアルの兵達によってなぶり殺しになるか、一生牢屋の中だった捕虜達と共に修理済みのホーネットの返却は約束しよう」



 フッ、と遠くこちらを見る偵察機のカメラに、不敵な笑みと共に手を振るクオンだった。





          ***



 クオンがホーネットの見張り台に当たる場所から手を振る映像は、タイミングよく報告が上がり今会議室で映し出されていた。




「‪……‬‪……‬随分と太っ腹な提案ですね、新美クオンさん。

 断るとどうなりますか?」


『その際もホーネットは返却しよう。

 中にはインペリアル兵と傭兵がたくさん詰まっているだろうが』


「‪どの道返していただけると言うことか。

 なら親切な申し出は受けなければいけない」



 よくもこんな余裕綽々の発言がスラスラ出るものだと、カヨコ本人も自画自賛していた。

 内心それどころではない。


 鹵獲されたホーネットが、後5日で使えるようになる事実は、




 火星統一政府にとって、恐怖そのものだ。




『必ず引き取りに来てくれ。

 ヨークタウン級は金がかかる。修理となると尚更だ。

 捕虜も同じだ。飯代が嵩む』


「あっさり返すのはお金が理由ですか。

 すっかり企業の手先ですね」


『違う。


 私こそが企業だ。そのうちの一つだが』



「‪……‬‪……‬」


『企業である我々にとっての戦争とは、コントロールされた物が最低条件。


 そして、我々企業自体は直接は戦わない第3者の商人であることが重要だ。


 絶滅戦争も宗教戦争もイデオロギーの戦争も困る。


 小競り合いで程よく、人口の間引きと売ってる物の需要が上がってくれれば良いだけだ。



 我々は、汚い理由だがそちらとの全てを賭けた戦いを一切望んでいない。


 ラブアンドピース。

 金を生み出す愛と平和を望んでいるのは本心だ。


 未来の市場が消えるからな』



 受話器のマイクを手で押さえ、苦虫を噛み潰したような顔でカヨコは「ケッ!」と一瞬聞こえるのか心配なほどの声を出す。



「世界一唱えたくないラブアンドピースをどうも。

 ただし、その考えが生む物は我々には必要です」


『ああ。だから企業として言ってやろう。


 企業連合体トラストは、休戦を売ってやる。


 どんな値段で、何と引き換えに買うかを5日後までに決めてくれ』



「良いでしょう。

 そちらの商品の品質に期待します。


 それではまた」



 電話を切り、カヨコは映像に映るクオンへ向き直る。

 腕を前で組み、少し顔を埋めて、今観測されている映像の向こうのクオンを睨む。




「調子づくなよ、拝金主義者め。

 お前は、お前以下金の為にならなんでもする物達は我々を利用ししゃぶりつくすつもりだろうが、


 50年前のように、理念のために高潔な死を選ぶような我々ではない。


 ‪……‬まさか、この場の皆さんはそんなことをするつもりはありませんよねぇ?」



 ふと、クオンへの呪詛を吐いた上で、周りを見やり釘を刺すように鋭い視線を向けていく。



「‪……‬‪……‬ぐ、軍人として、戦士としての発言をお許しください!」


「なんです、ランゲージ元帥?

 くだらない発言なら無視しますし、適切な発言なら答えます。

 萎縮しても困りますから言ってください」


「‪……‬‪……‬何を、なさるつもりで?

 そして我々に何をさせる気で、しょうか?」



「‪……‬‪……‬ふむ」



 カヨコは、少し顎に手を当てて考え、やがて少し笑う。



「重要な質問でしたね。

 2番目から答えましょう。


 あなた方には、何もしないでほしい」



 え、と元帥以下数十人の面々が驚いた顔を見せる。



「正確に言えば、戦線を広げず、無駄な戦闘を避けて、しかし相手の攻勢には反撃をし、硬直状態を維持してもらいたい」


「我々に『勝つな』と言うことですか!?」


「どうかお願いします。

 本当の勝利のために、今だけは臥床薪炭の時を耐えていただきたい」



 カヨコは立ち上がり、深々と頭を下げた。


 皆に向かって、とにかく頭を下げて言った。



「我々は、勝利という名のオリュンポス山の8合目にいます。

 しかし、ここからの歩みは最も苦しく、長い山頂までの道です。


 武力による闘争だけでは登れず、そして最も最短の道でも長い時を必要とします。


 ‪……‬‪……‬今の勝利を捨てろというのは酷でしょう。


 しかし、しかしどうか、


 どうか、未来の完全なる勝利の為に、

 私のやり方に従ってほしい」




 カヨコは、ただひたすらに頭を下げてそう懇願していた。

 静かに、静かに、皆に向かってただひたすらに。



「‪……‬‪……‬何をするつもりかと、元帥はお聞きになりましたね?」



 そしてややあって、カヨコは頭を上げる。



「我々の完全なる勝利。

 それは外交としても、武力としてもこちら側が高くなければいけない。


 しかし、たとえ我々が遺伝子レベルで調整された優秀な存在であり、人工子宮で増やすことは可能といえどそんな被人道的なことはできず、できても容易ではない。


 蒼鉄王国が中立を示した理由は、ある意味で相手も強いが故に裏切れないだけではない。


 後一歩、同盟を結ぶだけの実力が我々にはないという判断でしょう。嫌な話ですが。



 さて‪……‬だが今、我々には味方を作る道が見えた」




「まさか!?!」




 やはり、軍事の長たちという面々は、カヨコの言わんとしていることを瞬時に理解してしまったようだ。



 まだ優秀で良かった、とカヨコは続く言葉を吐き出す。




「商品のライセンス料?こちらの経済参入??

 許してやりましょう。我々の物を買え、企業ども。




 その代わりに、我々も企業を買う!!!


 相手と同じ品質と数の武器を!!!


 いや!!奴らが用意した薄汚い傭兵スワンどもの力すら手に入れる!!!



 我々の市場が欲しいだと!?

 くれてやりますとも。


 その代わりに企業を手に入れるのは我々ネオツー・デザインド達だ!!!

 火星統一政府の名の下にのみ、経済活動は許さない!!」




 おぉ、と困惑半分だが、今度はほんの少しの希望を見た声を出す面々。




「それが‪……‬可能だと‪……‬!?

 いや可能だとしても、企業を受け入れるのは‪……‬!」



「可能です。たとえ私の代では不可能でも、5日後我々の歴史は否が応でも動くでしょう。


 私は、私自身がどうなろうとも、この目標への足がかりを手に入れます。


 どうか、今一度お願いという形で言います。





 私の為に、力を貸してほしい」










           ***









 こうして、火星統一政府軍と、

 企業連合体トラストとの会談が決まる。







          to be continued





          ***

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