夏の終わりに

ninjin

夏の終わりに

 歩道橋の真ん中で 泣き出しそうな瞳で笑う


 八月の雨が 君の頬の涙を消すよ


 握りしめたpaperback緩やかに 車道の水たまりに落ちた



 昔逢う度君は おとぎ話のヒロインだったね


 違う二人の生き方 重ねることは出来ないみたいね


 苦い後味のcoffee残したまま 二人のページを閉じた 




 遠ざかる後ろ姿の君は その先に何を見ていたのだろう


 立ち止まってしまった僕は 霞んでいく君の背中をいつまでも追いかけている





 夏の終わりに吹く風に 揺れる髪が表情かおを隠すよ


 傾いて滲んでいく 太陽が海に溶けていく


 懐かしいBeach clubのピアノの鍵盤 人差し指だけで奏でてみたよ




 願いが叶うというならば もう戻りたいなんて言わないよ


 立ち止まってしまった僕に もう一度 君の分まで生きていく勇気をください 



 立ち止まってしまった僕に どうか どうか どうか



    

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夏の終わりに ninjin @airumika

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