第8話 鼻からの食事

目を覚ますとらんの心電図モニターをショウ先生がチェックしていた。

ショウ「らんちゃんおはよー気分はどうかな?またいつもみたいに暴れられちゃうと先生困っちゃうから弱めの麻酔で鎮静してるよ。何かあったらいつでも言ってね。」

もう人工呼吸器は外されていたが、代わりに鼻に酸素のチューブが繋がれていた。

また、鼻から胃につながっているチューブ入れられたままだし、再び直腸体温計とおしっこのチューブと心電図モニターの機械などがつながれている。

らん「ますい、やだ、、からだの、ちゅー、、ぶ、ぬいて、、」

麻酔がかかっているせいかうまく話せない。。らんは一生懸命からだに繋がれているチューブをはずそうとした。

ショウ「まだそれ言うかー笑チューブははずせないよー麻酔かかってるから力入んないでしょ?うまく鎮静できてるな。また見に来るからね。」

ショウ先生はいってしまった。。

らんは意識ははっきりしているものの身体は首以外うまく動かせない。


ふと横に目をやるとユウタがベッドにいた。

ユウタはなんだか苦しそうな表情だ。

そこにユウタの担当看護師さんが慌ただしく入ってきた。

看護師「ユウタくんーちょっと辛いね。ベッド倒すねー」

ユウタは確か今日から抗がん剤だったんだ。。らんは思い出した。抗がん剤の辛さを知っているからこそユウタのことがらんは心配になった。



夕食の時間になった。ユウタの方を見るとゼリーしか口にしていない。ますます心配だ。

そんなことを考えているとショウ先生とマサキさんが入ってきた。

ショウ「らんちゃーんごはんの時間だよーお鼻のチューブから栄養剤と流動食入れていくね。」

らんは抵抗しようとしてもできないと分かっていたので抵抗しなかった。

マサキ「らんちゃん今日は抵抗しないんだ。抵抗されると思ってたから俺きたのに。でもいつもこうだと助かるんだけどなー」

その間ショウ先生は大きい注射器みたいな容器にたくさん入った液体をどんどんらんの鼻に繋がれているチューブに入れていった。

らんは胃の中にドロドロした液体が入ってくるのを感じた。

ショウ「らんちゃんおしっこけっこうでてるね。今おしっこためる袋変えるからねー。よし、栄養剤と流動食ぜんぶ入ったよ。様子を見つつとりあえず明日までは弱めの麻酔かけておくからもうすぐ眠くなるよー」

ショウ先生の言葉通りらんは眠たくなって寝てしまった。

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入院いやだ まい @noe0104

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