壊れた家族。壊れた心。それでも……生きていく。

美しい旋律ばかりが音楽ではありません。
不快に聞こえる不協和音も音楽なのです。

理不尽な人生を歩まされてきた主人公・幸樹。
憎悪という感情だけで亡き父を敵視できたら少しは楽だったでしょう。
だけど父が垣間見せた優しさが彼を翻弄します。
父に認められたという思いが彼を苦しめます。

心の中でグルグルと回り続ける怪物のような感情を押し込める彼が選ぶ道は……。

自分がこの主人公ならばどうするだろう。
そんなことを思いながらこの物語を読み進めてみて下さい。

結末まで読み終えたその時、あなたの心には何が残りますか?

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