第55話 青色の輝きに懐かしむ

物体は、回転しようとするが、止まる。

青色の輝きになぜか動けない。

赤色と青色の混ざる光る腕にふれられる。

七は指を滑らすように物体に触れ、壺の部分までもを触れていく。

そうすると。

バキンッと物体は割れていく。

そして、物体は激しい輝きに包まれる。

青の輝きに物体は、どこか懐かしむように消えていく。

七は不思議そうにする。

羽から現れた生物は七を囲む。

「どうして、攻撃しなくなったんですか?」

物体も、生物も消えていく。

七は、青色の輝きによって勝利した。

力を使い、倒すことを恥じる必要はないと気づいた。


七は戻るとそこには優衣が待っていた。

「おかえり。七様」

「ただいま…優衣さん」

「どうだった?」

「最後、青色の光を見てからモンスターが変でした」

「あの者はあなたと同じ力を持った方を好んでいたので」

「何のことですか?」

「ちょっとした話だよ」

「………なるほど…」

優衣は、七の背中を見る。

「では、七様。ケガの手当てをするね」

「え。自分で………いたたた……」

七は痛みに倒れそうになり、優衣が支える。

「七様。じゃあ、私の家に」

「え………あ、はい…。お願いします…?」

優衣はニコッとする。

「帰ってきて…よかった」

優衣は七を抱きしめる。

何だか安心した。

「優衣さん……とても安心します」

「安心する…?七様」

「安心します……!」


少女は少女に抱きしめられ今は幸せに笑顔を作った。

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