航海日誌4
宇宙船の光だ!おそらく故障はしていないだろう。
やっとの思いで地球に帰れる!
ズバァァン
銃?人に向かって銃を撃つのか?恐る恐る振り向くと、そこには銃を持った人々が大勢いた。
私には武器がない。この宇宙服はまあまあ耐久性あるが、かといって逃げ切れるとは限らない。
もう宇宙船は目の前なのに…。
「宇宙人の仲間がいた!助けてー」
おや?この声は?……咲夜だ!咲夜の声だ!
「行くぞお前ら」
幸いにも人々は全員向こうへ向かった。今のうちだ!無能で良かった。
「大丈夫だ!宇宙船は壊れていない!」
私は宇宙船の扉を開けた。中も特に荒らされていない。
操縦席に乗り、スイッチを入れる。
「成功だ!!!!!!勝ったぞ宇宙人に!」
宇宙船は出発した。
空から、咲夜が大人たちに怒られているのが見える。かわいそうに。
しかし、これも運命ってやつか。
無事大気圏突入。ふっ、大気圏のことなんか、私のようなベテランからしたらちょっと広めの庭だ。心配いらん。
宇宙船から、さっきまでいた惑星を見てみた。
「……どこかで見たことある?」
地球に似ていた。
前を見てみると、月のような天体があった。
「……?」
わけがわからない。しかし、確かに星にいる間、少し親近感を感じた。おかしいと思っていた。
なんてややこしい話なんだ。
……ここは、未来の地球なのかもしれない。
…いや、冗談だ。まさか、頭髪や肌だって灰色だったし。
とにかく、戻ろうか、戻らないか。どっちにしろ、私の安全は保証されないが。
「……ある意味都合の良い星だよな」
私はこんな星が地球なわけないと信じて、地球に帰る。
何故掃除機ロボットに未確認生物センサーがついているのかわかった気がした。
「…宇宙人にだって人権はある」
これは、宇宙規模の人種差別だったのだ。
プラネットエスケープ まめでんきゅう–ねこ @mamedenkyu-neko
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