湯気に包まれて過ごす夜が恋しくなりました

 夜を飲む、という表現に、そうそう、そうなんだ。とひとり頷きました。
 しんと静かな晩に、同じくらい鎮まった琥珀色の円。
 じっと眺めていると、そこに溶かされていくような夜とわたしと、今日あった全て。
 もしかして、朝、すっかり冷めたコーヒーだけ、そこにあるのかもしれません。

 ホットミルク、の話も大好きです。
 夜勤明け、もう朝がすっかり始まり「今日」から置いてきぼりのわたしは、うちに帰って、ホットミルクをつくることがあります。硝子細工のひび割れに染み込んでいくように、ホットミルクで治す感覚でしょうか。
 真夏の今、温かい気持ちになりつつ、冬の冷たさを感じさせてくれて感謝。