乙女ゲームに悪役令嬢として転移するやつだけど見たことない展開の小説
- ★★★ Excellent!!!
「乙女ゲーム世界に破滅予定の悪役令嬢として転生もしくは転移し、バッドエンドを回避しつつイケメンとなんちゃら」っていうテンプレではありません。これを下敷きにしつつ、読んだことのない展開をしていきます。
【以下ネタバレ注意!!】
まず転生前がしっかり描かれているのだが、これがどうもかなり伏線っぽい。
ゲームのシナリオライターを救おうとして命を落としたのか・・・?
主人公が現実世界で生きているかいないかは分からない。が、シナリオライターと一緒に階段から落ちて行くのが最後の記憶。
しかもこのシナリオライター、最後のページにお守り用の御朱印を入れた、ゲーム用アイディアノートを抱きしめたまま落ちている。
御朱印が何か効力を発揮したんじゃないかと勘繰りたくなるし、もしゲーム世界の神とも思えるシナリオライターが一緒にゲーム世界に来ていたら? など色々想像してしまう。
また主人公の目的が破滅回避ではなく「現実世界に戻ること」。
なぜならこの乙女ゲームの続編が出るからだというのが笑える。
ちなみにすでに破滅しているので、回避しようがないというストーリー。
その破滅も、なんと聖獣に姿を変えているという、見たことない展開。私がラノベや乙女ゲームに疎いだけなのか!?
でも悪役令嬢に転生したのにずっとモフモフしてるなんてあり!?
しかも聖獣としてやることが、バトル。めっちゃ強いし。なにこれ面白い。
さらにゲーム時代は癒し系ゆえにハマった推しキャラは、転移した世界では全然性格が違うツンデレになっている。その上主人公はなぜ破滅したのか記憶まで失っているのだ。どうやらプレイした乙女ゲームとはあらすじが異なっているらしい。
謎だらけでミステリーのような今作、よく見るゲーム世界転異とはずいぶん違うので読んでみてください。