正体不明の怪異に狙われる恐怖
- ★★★ Excellent!!!
正体不明の怪異、『うつろ鬼』に付け狙われる少年と、その家族の物語。
現代もののホラーです。
物語開始時点ですでに父を亡くしている少年。その原因がどうやら『うつろ鬼』と呼ばれる何者かであり、そしてそれどうやら残された家族をも狙っているらしい……という筋のお話。
約4,500文字の掌編でありながら、綺麗にまとまった作品です。
以下はネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。
〈 以下ネタバレ注意 〉
きっちりスッキリ解決してくれるタイプのホラー作品で、好きなのはやっぱりそのクライマックス。
怪異の退治されるところというか、いわゆるヒーロー的な人物の活躍する姿がとても格好よくて……。
キャラクターとしても強烈というか、他にも人知れず活躍していそうなところがとても魅力的です。
意外なところから現れたうつろ鬼の怖さと、その後の展開の心地よさが素敵な作品でした。