蚊の唾液

高黄森哉




 蚊に対する不満は年々高まっている。

 

 しかし、ボウフラは生態系で大切な役割を果たしているから駆除は出来ない。


 だから、痒み成分を生産しない遺伝子組み換えされた蚊を、野に放つことにした。


 この遺伝子は優生遺伝なため、直ぐに優勢になるだろう。


 そして、大多数の蚊がその遺伝子を持った時、人々は後悔した。


 痒み成分は麻酔で、それがないと、吸血は注射針のような痛さだったのだ。


 

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蚊の唾液 高黄森哉 @kamikawa2001

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