令和5年1月1日





「ここがヒナトリ達がいつも行く神社ですか。」

「ああ、感じが良いだろう。」

「空気が綺麗でとても爽やかですね。良い所だ。」

「だろう、更紗もここの森は気持ちがいいと言っている。」

「それは良い事だ。

ところで更紗さんは元気ですか。」

「ああ、元気だよ。

でも子どもを産んだばかりだからな、今日は遠慮した。」

「子育ては大変だから。帰りに少し寄っても大丈夫でしょうか。」

「良いと思うぞ、と言うか更紗は来て欲しいと言っていたぞ。

赤ん坊を見たいだろう。」

「見たいですよ、生まれたばかりの時も会ったけど、

あんなに小さいのにちゃんと人と言うのが驚きだ。」

「当たり前と言えば当たり前だけどな。」

手水舎ちょうずやも綺麗にされていますね、

ここは良い神社だ。」

「二礼二拍手一礼だろ?」

「そうです。

でもそれは一種の手順ですから、

必ずそうしなさいと決まっている訳ではありません。

一番大事なのは神に敬意を表し正しく生きる事です。」

「お前から言われると説得力があるな。」




「お守りも買おう。

ヒナトリと更紗さんの物は私が買うから

ヒナトリは私と雄介君に買って下さい。」

「身体守りでいいか?

でもお前もお守りがいるのか?

何が来てもお前の力で跳ね返せるんじゃないか?」

「ここのお守りはカワイイから。」

「……欲しいんだな。」




「この饅頭はここの名物だ。いつも買って帰るんだ。」

「ああ、これは食べた事がある。美味しいですね。」

「家で食べよう。20個入りを一つ下さい。」

「……、20個は誰が食べるんですか、一人一つぐらいじゃないですか?」

「俺は5個ぐらい食べる。」

「相変わらずよく食べますね、

年末年始にも色々食べているんじゃないですか。」

「餅は5個ぐらい食べるがな。」

「多いですよ。お酒も飲んでいるんでしょう?」

「……酒の話は更紗の前で絶対にするなよ。」

「どうしてですか。」

「今は禁酒中だからな。

別に依存している訳じゃないが、

妊娠してから一滴もあいつは飲んでないから、

目の前で誰かが飲むと機嫌が悪くなる。」

「白川さんも時々来ているんだろ?」

「あいつも飲んでない。更紗が怖いからな。

うちに来ると茶ばかり飲んでる。」

「……分かりました。」




「まあヒナトリも去年は子どもが生まれて良い年でしたね。」

「そうだな、なかなか大変だが子どもは面白いよ。

彬史も忙しかっただろう。」

「それなりにですが、まあ今年もそんな感じでしょうね。」

「今年もあまり大したことなく良い年になると良いな。」

「そうですね。今年もよろしくですね。」

「こちらこそ、今年もよろしくだな。」

「カワイイのを期待してますよ。」




と言う事で

皆さま、今年もよろしくお願いします。


お暇でしたらぜひお越しください。







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ヒナトリ・アンティークの別の話 ましさかはぶ子 @soranamu

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