短編になり切れない掌編

２１．大人の自覚

　すべて自分の行動次第。

　甘い青春時代は終わりを告げる。

　笑ってばかりもいられない。

　偽り相手に合わせてお笑いごっこ。

　もういられないな。

　茶番は終わり。

　信じられる人なんか一握り。

　付き合うことは利害関係。

　メリットとデメリットを比較して

　自分に得がある方を選んでいく。

　それは自分がつぶされないための防衛手段。

　正当なはずだ。

　なのになぜこんなに思い悩んでいるのだろう。

　自分がゴミに感じる。

　あの人だったら、もっと割り切りがうまいのだろうか

　ドロドロした考えが嫌になって

　適当に笑ってみた

　嫌な相手に意識して笑うことは辛いこと

　自然と

　ホントの笑顔は封印したの

　どうすればいい？

　自分を守ろう！

　大好きなことをする時間はもう全然無いんだよ

　一日中没頭出来る日なんてあるわけない

　違う。

　体が悲鳴を上げて時間が取れた。

　時間はあるの

　でもその時間を他人に割いてしまうからいけないの

　自分に問おう

　偽って笑っているその時間って必要なの？

　完璧にいらないね

　なんか相手の許容範囲がピンポイントだから

　イライラしちゃう

　もっと認めてほしいな

　大切な時間は一日30分ほど。

　予習して

　勉強して

　ほんのちょびっと趣味時間

　この時間わからない

　わかんない

　丁寧に正確に

　これが大人に求められること。

　不器用は許されない

　今はその扱いに慣れていこう

　自己責任の強い時代だからこそ

　自己管理を徹底的にできるようにしなければならない

　そのための準備期間

　自覚はできた。

　ほんのちょっぴり成長できた。

　月日は残酷だ。

　信念も脆くなってしまう。

　そしてま逆の方向を向く。

　普通の人ならばここまで変わることはないのだろうか？　

　私が気分が変わりやすいからこそ感じることなのかもしれない。

　選択するときは案外近いのかもしれない。

　決断が違えば泣くことになるかもしれない。

　傍にいる覚悟と、万が一いれなくなった時でも

　ひとりで頑張る覚悟を持たなくてはならない。

　生きていくことはつらいこと。

　でも私は楽しんでいきたい。

　何時も今が最高だと呼べる単純さが私を包む。

　全てを愛したいの。

　無力な私だけど今が最高だと言える強さを身につけたいの。

　どんな20代になるのだろう。

　もっと考え方が大人になりたい。

　もっときれいな人になりたい。

　人の痛みが分かる人になりたい。

　笑顔が素敵な人になりたい。

　行動力のある人になりたい。

　人の批判をするばかりの人にはなりたくない。

　欲張りですか？　

　高い人間性を持ちたいと私は願う。

　どうか願いがかないますように。

　ＥＮＤ