食後に嘘とコーヒーを

ある休日の朝、起き抜けの僕を、彼女が作ってくれた朝食の香りが迎えてくれる。そして、朝食後には僕が淹れたコーヒーを片手に、リビングのソファでのんびりと朝を過ごす。これが、僕たちの休日の朝の風景であり、二人で暮らすうちにいつの間にか出来上がっていた日常だった。
そんな休日の朝の風景にあって、僕達にはもう一つ、いつの間にか出来上がっていた不思議な日常がある。
「ねぇ、知ってる？」
口を開く彼女に、僕もまた頷き答える。そう、今週は彼女の番なのだ。