概要
お主と共に――。
あれは我が仇。
もう幾度繰り返しただろうか。
己から全てを奪った娘を守る男の話。
第五回こむら川朗読小説大賞参加作品。
もう幾度繰り返しただろうか。
己から全てを奪った娘を守る男の話。
第五回こむら川朗読小説大賞参加作品。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悍ましく、しかしあまりにも哀しい存在
脱走した『龍』を始末するため、城の天守を目指す陰陽術師のお話。
ホラーのようなおぞましい空気感が魅力の、時代ものの伝奇ファンタジーです。
異様というか異質というか、『龍』の発する瘴気によって変質した世界が凄まじい!
その描写を見るだけでビリビリ伝わる異常さ。
人の理をはるかに飛び越えた〝何か〟がそこに蠢いているのだと、もう皮膚感覚の次元で訴えてくるところがひたすら強烈でした。
主人公が『龍』を斬る、というシンプルなあらすじの中にあって、しかし読み進めるにつれ詳らかになる、彼らの過去の因縁もまた魅力のひとつ。
これがまた思いのほか深く濃く、非常に重厚なドラマを形成しているの…続きを読む