パンドラミック

瑠樹葉

プロローグ

 「パンドラの箱」・・・ギリシャ神話に伝わる、開けると多くの災いが飛び出すという恐ろしい箱。

 

「いつも偉いね~」「頑張ってるね!!」「かっこいいね!!」「将来が楽しみだよ!!」

「自分のやってること分かってるのか⁉」「怠けるな!!」「キッモ~!!」「そんなんじゃこれから先が思いやられるな…」 

 これ、同じ人間が言われています…。なぜこんなにも正反対なことを言われるようになってしまったのか…。理由はただひとつ… 

 「教室に行けません…」 

 震えて倒れてしまいそうな身体をなんとか支えながら、今にも破裂してしまいそうに高鳴る心にありったけの勇気をこめて放ったその一言が、僕の人生を大きく変えてしまうことになったのです…。

 その一言は、まるで「パンドラの箱」を開ける鍵のように、ありとあらゆる悲しいこと、苦しいこと、辛いことを解き放つものとなってしまいました…。

 今日もパンドラの箱中学校は理不尽で身勝手な、ドラム不幸の鐘を鳴らし続けて僕をたくさん苦しめます…。

 パンドラミック災厄狂騒曲はまだはじまったばかり・・・

 

 

 


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

パンドラミック 瑠樹葉 @matsunan23

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ