第5話:アイ

それから1000年の星霜が経った。


かつて千銀村と呼ばれていた地に、紛争の面影はない。

多くの建物が立ち、人族も魔族も暮らしていた。

その土地の一画に、学校が存在する。

「よお、アテム。お前もこの学校に進学したのか」

アテムと呼ばれる人族の少年は、魔族の少年に肩組みされる。

「まあな」

二人はしゃべりながら、学校に向かう。

アテムは途中で喉が渇いたので、自動販売機に金色の硬貨を入れて、飲み物を買う。

「そろそろ、俺っちは彼女が欲しいな。おっ。あの子可愛くない?」

魔族の少年が指さす方向を見ると、桃色髪の魔族の少女がいた。

すると、桃色髪の少女はこちらの方を振り返り、アテムと少女の視線が合う。


数日後、彼女の名前がイーシャということがわかった。

アテムとイーシャは紆余曲折がありながら、お互いに惹かれ合い、イーシャはアイの告白をするのであった。アテムは不思議とその告白を初めて聞いた気がしなかった。

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魔王の呪いで、人族が死んだらアイテムがドロップする世界になりました。 森品 轟 @kaenkibayasi

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