金のために、あるいは個人的な欲のために

 ペットの火葬を生業とする男性ふたりのお話。

 現代もののドラマです。
 設定がとても興味深く、そこに主人公らの個性や目的などが相まって、とても惹きつけられる内容でした。

 かたやこっそり動物のお骨を盗む骨フェチ、かたやお金が好きなだけのエセ坊主。
 わりとろくでもないコンビなのですけれど、彼らの性格やものの考え方自体が面白く、ついつい引き込まれてしまいます。

 エセ坊主の八代さんがまた饒舌で、結構テーマに近い部分をそのまんま語ったりするのに、そこに嫌味や抵抗感のようなものが全然ないのが好きです。
 こういうことが自然にできてしまう人物。これもある種の徳なのかも。

 単純に主人公ふたりの個性やコンビ感だけでも楽しい、不思議な魅力のある物語でした。