第11話 五年後
五年が過ぎた。今日はあれである。そう、結婚式なのである。
わたしはあの噴火災害をきっかけで消防隊員になった。
めぐさんは市役所に努めている。
そして、今日から『めぐさん』と呼ぶ事にした。めぐさんは相変わらず子供っぽいところがあるが。
少しは……。
「た、助けて!!!」
台所から悲鳴が聞こえる。急いで行ってみると。
「味噌汁が沸騰している、目玉焼きが焦げている」
そう、めぐさんは朝食を作ろうとしていたのだ。わたしは片付けを手つだい。わたしが作り直す事になった。
「めぐさん、苦手なモノは、無理に覚えなくいいです」
「ごめんなさい」
しょげてしまう、めぐさんだが今日は大切な日である。
「八時までには会場に向かうよ」
「はい……」
わたしは優しくキスをする。
「はい、幸せです」
まだ、その口癖が治っていないのか。
まいい、わたしは夏祭りにての噴火災害で離ればなれになった夜の事を思い出す。
こうして結婚式に一緒にいるのだ。
神様に祈ったのだ、神様はいたのであろう。
なんてね……。
『妹』を三千円で落札したらホントに届いた。 霜花 桔梗 @myosotis2
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