時代が爛熟(らんじゅく)から頽廃(たいはい)へと向かう江戸時代後期、海辺の小藩では、家老によるお家乗っ取り工作が進められていた。その藩に属する漁村で海女の娘組の頭を務める相瀬(あいせ)は、海に飛び込んで自殺を図った少女を助ける。このことから、海辺の村の少女たちはいやおうなく藩上層部の陰謀に巻きこまれていくのだった。 その顛末(てんまつ)を描いた『荒磯の姫君』シリーズに、主人公の紹介企画、現在からその時代を振り返った「現代篇」の物語などを集めました。
2023年5月4日に更新