歴史に疎い私でも、楽しく拝読することができました。
小野篁(たかむら)は17歳の若き平安貴族。貴族と言えば、高貴で近寄りがたいイメージがありますが、彼はとても勇敢で大胆で気っ風のよい性格をしています。
とあるきっかけで篁と出会ったシロタは、もふもふで可愛い子犬。シロタは魔魅という妖怪と戦っているのですが、一生懸命に頑張る姿は愛らしくて癒やされました。
篁とシロタは、京の都で起こる不気味な事件に巻き込まれていきます。
事件に関わっていくうちに、知り合う冥府の王、閻魔大王ことエンマ・ラジャにも注目です。一般的には厳ついイメージの大王ですが、本作のエンマの美しさには思わず見惚れてしまいました。
物語は先の読めない展開で、ミステリーのようなハラハラドキドキを味わうことができます。
彼らの活躍を、ぜひ読んでみてください!
小野篁の伝記ものかお堅い歴史ものなのかな? と想像していたら……
イメージが一変!
コミックスを読むように情景がすらりと目の前に流れて(作者様の語彙力と読みやすさ)。
躍動感あふれる主人公の篁は、勇猛果敢ながら親しみやすくとっても感情豊か。
フレーフレーッ!と旗振り応援したくなるのは、魅力的なキャラを生み出される作者様の力量ですね。
そして篁の相棒のもふもふちゃんが、まぁ可愛いこと♡
どんなふうに可愛いかは読んでからのお楽しみ。
(このシロタくん、どうやら変容がお得意だそうですよ!)
冥界を題材にしたファンタジーな設定にも序盤から引き込まれます。
ぜひページを開いてみてください。