第100話 線香花火
晩夏、残った線香花火に火をつける。だんだん膨らむオレンジ色の蕾。沈む夕日を眺めるみたいにじっと見つめる。やがて静かに火花が立って暗闇を照らす。ぱちぱちと弾ける音が耳を擽る。ずっと見ていたくてたまらないけれど、線香花火の命は短い。一瞬一瞬見逃さずに目に焼き付ける。美しい光の拍動を。
物語のない140字作品集 2 スエテナター @suetenata
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