第8話

体育館で、気持ちの良い歌声が鳴り響く。

世の不条理や憎悪、仕組み...何もかもを吹き飛ばすかのような二人の声は、誰にも

届かない。届かないのだ。

だけど、僕らは歌い続ける。理解されたいとは思わない。自己満足の世界。

僕らは、今、幸せの中にいる。

歌い疲れ、いつの間にか眠ったその時には、僕らの元に自衛隊員が救助に駆けつけていた。僕達にかけるその声は、気持ちのいいものではなかった。

心配...哀れみ...本当に気持ちが悪い。

気づけば、二人は逃げ出していた。僕らには、救いなんて要らない。

二人で駆ける夜の街は、星は見えないのに綺麗で...。

僕はこの光景を、一生忘れないだろう。


走り疲れた先にあったのは、地獄だった。

救助に来た自衛隊員が次々と感染していった。僕は銃を撃ち続ける。

血の匂いは、もう不快に感じなくなっていた。

感染者同士で殺し合い、感染者が未感染者を殺し、僕らが感染者を殺し...。

最後に残ったのは、生きた僕らと、ただのタンパク質の塊に成り果てた者たちだった。

二人はわけも分からず笑った。この感情を、どう表すべきかわからなかった。

なにも...もうなにも分からない。でも良いんだ。分からない...それが分かった。

分からなくても、幸せだ。僕らは幸せだ。きっと...いや、幸せにしておこう。

普通じゃない僕らの、普通じゃない幸せ。

倫理はもう無い。無いのだ。僕らは生き続ける。殺しても...殺しても生き続ける。

人は、生まれた瞬間に使命が下されている。”生きろ”と。

君たちは、今、全力で生きていますか。


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ここまで読んでくれてありがとうございます。くまです。

正直、意味がわからない点や、文章力が足りていない部分が多々あったと思います。

それでも読んでくれたのなら、これほど幸せなことはないです。

この作品は、このカクヨムというサイトを知ったその次の日に勢いで(というか即興で)制作したものです。

たった8話しかありませんが、読んでくれる人や、♡(これなんですか?)を付けてくれる人もいて...私幸せです。正直、この♡とか☆とかどういう意味かわかりませんが、きっと評価してくれたということでしょう。(そうであってほしい!)

とにかく、読んでくれている人が居たから、完結させることができました。

ラスト...正直悩みました。書いていくうちによく分からなくなって...人を殺めてしまう心情がよく分からなくて...だからとにかく子供じみた主人公にして、偏見も混ぜて性格を作ってみました。上手く理解できない点があるかと思いますが、これが私の限界です。ごめんなさい。だって、私善人ですから、過ちを犯す人の気持とか分からないんですもの。くそ!ここが私の壁だ!

雪音は完全に豹変キャラですね。豹変しすぎです。でもかわいい。かわいいんです。

主人公がここまで戦えたのは、作中であーだこーだと色々言ってたけど、結局は可愛かったからです。かわいいから守ろうと思ったんです。

だって、もし雪音がゴリゴリのおっさんだったら

「あー...。じゃ、そういうことで。」...って、多分帰りますよ。

守りたいほど可愛いから守ろうと人は動くんです。

お話はこのくらいにしましょう。

さて!ここで次回作の発表をします!タイトルは...「理想的」!

またまた地味ですねえ(笑)でもきっと面白いので、読んでみてください!

多分近々投稿されると思います。ではでは!

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