オススメ 白玉の昊 作者珠邑ミト様
企画への参加ありがとうございました。
タイトル 白玉の昊 序
作者 珠邑ミト 様
https://kakuyomu.jp/works/16817330649431115461
評価の方法・基準
ストーリー
A5
登場人物
A5
文章
A5
評価基準
ストーリーに関する事
A 下記項目のうち二つ以上に該当したものがあったとき。
引き込まれた。ワクワクした。面白かった。読み返したいと思った。予想をいい意味で裏切られた。起承転結がはっきりしており、物語にメリハリがあった。好き。引き込まれる冒頭だった。このラスト好き。この展開は好き。上手な伏線の回収だった。
B下記項目の内一つに該当したとき
最後まで読めた。ストーリーの方向性がはっきりしていた。題材、キャラクター、設定が物語に生きていた。
キャラクターに関する事
A
魅力的なキャラクターだった。セリフのみで誰のセリフかが分かった。掛け合いが魅力的だった。キャラクターの行動に強い共感や憧れを持った。魅力的なセリフがあった。セリフ回しがカッコイイ。このキャラクター好き。推せる。
B
誰が何を言っているのかが分かった。キャラクターの容姿や動きをイメージできた。キャラクターの心情を理解できた。
文章
A
文体が魅力的である。文章のリズムがイイ。読みやすい。個性が感じられる。過不足なく描写ができている。風景・情景・心理の三つの描写を的確に使い分けている。世界観に浸れる地の文である。この文章好き。
B
ストーリーと文体が一致している。誰が何をしたかが分かる。分からない所があるが勢いで誤魔化されてしまったから、ヨシ。主人公の目標、目的が分かる。
※分からないところは私の読解力不足なのであしからず。
一言
一章
ストーリーについて
一話の時点で八咫の抱える閉塞感や鬱屈としたやるせ無さ、居場所のない事が原因の寄るべなき不安感がしひしひと伝わり、邑の中での立ち位置が明確に示されています。文章の行間から八咫の抱えている問題が滲み出てこちらの心をガッツリと掴んでいきます。
一話で八咫の目を通した邑を見た後に二話で同じ悩みを抱える食国との出会いを書くことにより、邑の作りの設定に厚みと補足説明がされています。さらに2人の出会いがより参拝のできない者たちの境遇をも示されてます。同じ事象を多方面から見ることでより解像度が上がるように意図して構成されているのかもしれません。
三話で邑を外から見た情報が加わり、怒涛の如く面白さが押し寄せてきます。待て待て何がある! もっと教えろ! となります。
一章の中だけで見てもカタルシスが凄いのです。八咫達が抱える鬱屈感は重すぎず、軽すぎない絶妙なバランスの上に成り立っています。ほんの少し天秤が辛い方に傾くと辛くて、可哀想で読めなくなるが起こっていたかも知れません。そんな一生続くであろう鬱屈の停滞に風穴を開ける出来事が起こります。そう寝棲の登場です。寝棲からもたらされる情報が2人の運命を物語を大きく動かしていきます。
ここまでの構成は児童文学に近いものがあると感じました。課題を抱えた少年たちがちょっとした変化や大人との出会いにより世界を知り、自らの意思で行動を決意するというのは児童文学の肝だと個人的に思っています。理屈は抜きにしても私は読んでいる時に児童文学だと直感的に思い、児童文学を書きたくなったのです。なので児童文学的な要素があります。
少年たちが現状を知り、行動や生き方を決めるというのは、ワクワクが詰まっています。そして応援したくなるのです。白玉の昊のカタルシスの一角は、登場人物への共感と応援したい気持ちでできているのではないでしょうか。
些細な問題点を挙げるのなら、カタルシスが最高潮に達して終わるこの一章ですが、八咫達の物語から二章では離れてしまいます。そう、先が気になるのに進まない焦らしが入ります。私は地味にこの焦らしが辛かったですw 熊掌達の二章も面白いのです。それはそれとして熊掌に私の感情が乗るまでは、八咫ロスになっていました。
登場人物について
皆生きてる。それぞれが悩みを抱えて課題と向き合い耐え忍びながら生きている。キャラクターではなく人物が描かれている。八咫が後半に自分の強みに気がつくのは、子どもの未来が広がる感じがしてぐっときます。
どうぞ、推しを見つけてください。
些細な問題点。重箱の隅をつつくともいう。
登場人物の名前についてです。読めない……書けない……読みの方は各話毎にルビが追加されている配慮のおかげで読めるようになりました。人の名前を覚えられない人間からするとありがたい事です。
文章について
文章について書いたら、私怒られない? 七海はできていないだろって炎上しない?
しないと信じて書きます。
伏線について。
伏線が至る所に張り巡らされています。ちょっとした風景描写だったり、情景描写の中に重大な意味が含まれています。
例えば、5話の
一際大きく青く輝く星が見える。
もうね。あー!!ってなります。
八咫も述べていましたが、「知識がないって、目の前に答えがあるのに何も理解できないって事なんだな」
まさに! となっています。作中の世界を知ってからもう一度読むと変な声がたくさん出ます。いっぱい漏れます。
物語がさらに面白くなる事を願って、つらつら書かせていただきました。私が上で書いたことは書きたい物語にそぐわない可能性があります。その時はバッサリ要らない意見は切り捨ててください。意見の取捨選択の権利は作者様にしかありませんので。
企画への参加と素敵な物語をありがとうございました。
自主企画にて拝読した作品の記録 七海 司 @7namamitukasa3
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます