概要
タケシのその自己紹介文を見る度に俺は申し訳ない気持ちになる。
——妻の幸子が死んで二年になる。
連日報道される新型ゾンビウイルス感染者数は増加の一途を辿る。
俺は幸子と暮らしたこの部屋で独り、リモートワークを続けていた。
【自主企画】第五回こむら川朗読小説大賞応募作です。
連日報道される新型ゾンビウイルス感染者数は増加の一途を辿る。
俺は幸子と暮らしたこの部屋で独り、リモートワークを続けていた。
【自主企画】第五回こむら川朗読小説大賞応募作です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ゾンビが出ようと家族を喪おうと、それでも日常は続いてしまう
人をゾンビに変えてしまうウイルスが大流行した世界、そのウイルスのために妻を喪った男の物語。
ゾンビパニックもののお話……なのですけれど、そこまで単純に大混乱してないところが素敵なお話。
世界の崩壊度合いがそれほどでもないというか、わりと普通に生活してます。
リモートワークとはいえ普通にお仕事もしてるし、食事の宅配サービスなんかも頼めば来る世界。
とはいえ、決して平和なわけでなく、現に主人公は奥さんを亡くしています。
妻の死に目にも会えなかったことや、ゾンビ避けのために頭に天冠(死者が頭につけるあの三角の布)をつけるのが常識となっていたり……と、いろいろと現実の感染症騒動にも通…続きを読む