「戦争はいけない」というのは誰もがわかっているはず。

それでも戦争は起こる。

なぜか。

本当の意味で理解していないからではないか。

未体験のことを教えられて「想像」はできても「実感」はなかなかできない。

この体験記も、読んだ直後は胸を痛めても、すぐに忘れられてしまうのかもしれない。

それでも、今この時代にカクヨムというネットがつながれば誰でも読めるサイトに載せられたことに私たちは感謝しなければならない。

私がつたないレビューを残すことにためらいはあったけれど「レビューコメントをつける」というだけで少しは「埋もれてしまう」ことが防がれるのではないかと愚考し書かせていただきました。

是非多くの方に読んでいただきたいです。

　近い将来、あの戦争を体験した世代は確実にいなくなってしまう。

　後の世代に残すことが大切なことだと理解していても、戦争体験者が実際に自身の辛い体験を語り聞かせたり、手記として残すことは、なかなか難しいものだと思います。
　だからこそ、こういう形（カクヨムという小説投稿サイト）に残して下さった作者様に感謝です。貴重な記録を読ませていただき、ありがとうございました。
　最後のお祖母様の短歌は、どれも心に残りました。

　本作では祖母様の体験された手記を元に、太平洋戦争末期の大阪市民の日々が綴られています。戦争体験と一口に言っても、体験したものは一人ひとり違っており、一つひとつが貴重な証言と言えるでしょう。祖母様の手記をご紹介いただいた作者様に感謝の意を捧げたいです。