少年ふたりの友情譚、のはずが

 ただ流星群を見に行っただけなのに、とんでもない悲劇に巻き込まれてしまう少年のお話。

 真剣なトーンで語られてはいるものの、しかし作品の外側にいる読者からすればどうしてもコミカルに見えてしまう、そのギャップが楽しい作品。
 これ以上はネタバレが怖い……というより、何か語ること自体が野暮という気がしちゃうので、どう感想を綴ったものか悩みます。

 シュールな絵面が妙におかしく、でも当人からすればそりゃ大変だよね、という、主人公に寄り添いたくとも寄り添えないような感覚が印象的でした。

 本当に序盤は綺麗な友情物語というか、彼ら別になんも悪いことしてないのに……。
 理不尽だしかわいそうだし、それに途轍もない大惨事でもあるのに、それでも笑えてしまうところがずるい作品でした。